昨日の為替相場での注目は、ユーロドルの1.17台割れであった。アジア時間では1.17台の前半でウロウロしていたが、結局のところ、1.1700が心理的な節目としてワークしたようで、まったく下がることはなかった。
ニューヨーク時間になって住宅着工件数の数字も出てきたが、あまりマーケットにインパクトを与えず。ニューヨークのランチライムになる頃にやっと1.16台に突入した。これはFOMCの議事録公開を控えての動きということもあるが、1.16台に入ってどのくらいの売り需要があるのかを見たいという意欲の表れでもあった。
つまりはストップロスをつけにいったようなものだ。しかしユーロドルは深押しせず、1.1694まで。もっと急落することを期待していた筋からは、急激に買い戻しの流れも出てきた。
そのFOMC議事録では、多数のメンバーが年内のテイパリング開始を支持する内容のものだった。だからといっても、これは想定の範囲内である。すでに個別の講演などで早期のテイパリング開始は語られてきたことだったから。それでマーケットのほうもファーストアクションとしては、ほとんど反応の薄い動きだった。
しかし材料を欲していたマーケットとしては、それを改めて「テイパリングの開始を確認」したと認識したようで、それまでのリスクポジションを解消する方向での動きが盛んになった。ニューヨーククローズ間際の30分での動きである。米国株は大幅安となった。
ドル円はやや買い戻されて110円台を見るに至ったが、米国株の下げとともに再び109円台に押し戻された。ユーロ円の下落とともにユーロドルも1.17台の前半まで押し込まれてきている。こうなるとユーロドルのショート攻めをしたいという気持ちが強くなってくる。戻り売りということではなく、安いところを突っ込んで売っていくのだ。
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