昨日の欧州市場、スタート直後はリスクテークによる円売り優勢という展開が続いた。ドル円も上昇して約2週間ぶりに88円台をつけ、ユーロ円も114.70近辺まで上伸してきた。欧米の株価はだいたい1か月ぶりの高値に張りついているし、これが上に抜けてくるようだと、クロス円、ドル円ともにリスクテークの動きのなかで一段高しそうな気配もある。
ネガティブな材料でシナリオを立てても、夏休みモードにもなっているため商いは薄く、クロス円、ドル円を売り向かっても結果的にいやいや買い戻させられるということが押し上げ要因ともなってきた。こういう動きが続く以上は、私はたとえ経済の先行きに対してそんなに楽観していないという立場だとしても、クロス円はロングで臨んでみるしかないと気持ちを切り替えていた。
ところが、欧州市場もお昼くらいになると欧州株の元気がなくなってきた。ユーロ円も114円台を割れ、114円台にせたり滑り落ちたりという繰り返しだ。私はなんだか拍子抜けしてしまった。ひょっとするといつものように、ファンダメンタルズの側面を信じてクロス円の売りで入ったほうがよいのかもしれない。しかしなにしろロングにしようなどとさっきまで意気込んでいたのだから、どうにも手が出ない。さらに上抜けの勢いを見ていたので、こんなところで下がってきたからと押し目買いでロングにするのも怖くてできない。
米国市場の朝方に出た耐久財受注はプラス予想のところ、結果はマイナス。もともとブレの大きい数字なので、株価の大幅安を誘うようなことにはならなかったが、弱々しくなってはきた。バーナンキ議長の不穏な発言も記憶い新しいし、ベージュブックまでは動きたくないということなのだろう。私は早々に就寝してベージュブックが出る頃に起きた。
ユーロドルは1.30台前半でまたも止められている状況に変わりはなく、ユーロ円は113円台ミドル。ベージュブックの内容は景気の先行きに対する力強さに欠けるもので、終盤は利食い売りに押されクロス円、ドル円は一段安。そうはいってもユーロ円は113円台中盤では踏み留まった。
このところアジア市場で立ち直り、最後のニューヨーク市場でなんとなく萎んでいくというパターンが続いている。アジア勢に期待して私はユーロ円をスモールポーションで113.30で買ってみた。レンジ幅が狭くているし30ポイント下にロスカットを置いて、アジア市場を迎えた。ずっとアジア市場では自分のコストを挟んで113円台のローからミドルにへばりついていた。まったく気が気でなかったが、よくまあロスカットがつかなかったものだ。
欧州市場ではユーロ円は114円台まで上ってきたので、やれやれという感じでポジションをクローズした。今晩は経済イベントは少ないし、こうなると明日のアメリカのGDP、シカゴ購買部に関心は移ってしまっている。今晩はあまり大きな動きは望めないかもしれない。しかしユーロドルもついにこのところの狭いレンジの上限である1.3040台を上に抜けてきて、ドル全面安という形でのドル相場にまたなってきている。ドル円の売りをどこかで仕掛けて、明日の指標に向けて86円台割れにトライする動きを狙ってみるのもよいかもなどと考えている。
日本時間 19時10分
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