みなさん、こんにちは。
日本では、新しい体制で政権が再スタートして変化が出てきていますが、その一方で、世界中の金融市場はすっかり踊り場に入り込んでしまっています。
先がよくわからなくなってきている中、次の大きな材料が出てくるまで、しばらく短期売買でしのごうとしている動きがこのような相場を作っているのだと思います。
■利上げ後のNZドルがそれほど急伸しないワケは?
さて、米ドル/円は非常に狭いレンジ相場になってきました。
米ドル/円 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
おそらくこれからも、1週間で上下1.5~2円程度のレンジ内での動きが続くと思います。
また、その他の通貨もわかりにくくなってきています。
ニュージーランドは6月10日(木)の日本時間朝方に、0.25%の利上げを実施しました。
先月の政策会合の後、「数カ月後には利上げを行う可能性が高い」というボラードRBNZ(NZ準備銀行)総裁らのコメントが伝わっていましたが、その翌月の利上げ決定ということで、意外感がありました。
おそらくこれからも、1週間で上下1.5~2円程度のレンジ内での動きが続くと思います。
また、その他の通貨もわかりにくくなってきています。
ニュージーランドは6月10日(木)の日本時間朝方に、0.25%の利上げを実施しました。
先月の政策会合の後、「数カ月後には利上げを行う可能性が高い」というボラードRBNZ(NZ準備銀行)総裁らのコメントが伝わっていましたが、その翌月の利上げ決定ということで、意外感がありました。
NZドル/円 1時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 1時間足)
しかし、利上げ発表後のNZドルは多少買われた程度で、意外感の割りには市場はあまり反応していないなという印象を受けます。
この動きは、世界経済全体がまだ不透明なので、この材料だけでNZドルを買い上げていくことが難しいという事情をよく表しているのだと思います。
まだまだ、方向感のない相場展開が続いてしまうのだなと思います。
■ギリシャやポルトガルへの投資家の警戒感は根強い
そんな中、相変わらず、私はユーロの戻り売りを勧めています。それは、ユーロ圏の先行きにかなり不安が残っているからです。
しかし、利上げ発表後のNZドルは多少買われた程度で、意外感の割りには市場はあまり反応していないなという印象を受けます。
この動きは、世界経済全体がまだ不透明なので、この材料だけでNZドルを買い上げていくことが難しいという事情をよく表しているのだと思います。
まだまだ、方向感のない相場展開が続いてしまうのだなと思います。
■ギリシャやポルトガルへの投資家の警戒感は根強い
そんな中、相変わらず、私はユーロの戻り売りを勧めています。それは、ユーロ圏の先行きにかなり不安が残っているからです。
まず、数日前に、ハンガリーの財政赤字問題が浮上しました。
ハンガリーはユーロ圏の国ではありませんが、経済圏としてはユーロ圏内の国のようなもので、周辺国にも影響が及んでいるということが、ヨーロッパ経済に対する不安感を広げています。
ハンガリーはユーロ圏の国ではありませんが、経済圏としてはユーロ圏内の国のようなもので、周辺国にも影響が及んでいるということが、ヨーロッパ経済に対する不安感を広げています。
ユーロ/円 日足
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現状のユーロ圏各国の10年物国債の利回りを見てみると、ギリシャが8.13%、ポルトガルが5.2%、スペインが4.56%となっていて、同じくユーロ圏内にあるドイツの2.56%と比べると、どこもかなり高いということがわかります。
この差は、言ってみれば、その国の信用力の差ということです。これが6%近くあるということは、デフォルト(債務不履行)するかもしれないということを投資家が警戒しているということにほかなりません。
現状のユーロ圏各国の10年物国債の利回りを見てみると、ギリシャが8.13%、ポルトガルが5.2%、スペインが4.56%となっていて、同じくユーロ圏内にあるドイツの2.56%と比べると、どこもかなり高いということがわかります。
この差は、言ってみれば、その国の信用力の差ということです。これが6%近くあるということは、デフォルト(債務不履行)するかもしれないということを投資家が警戒しているということにほかなりません。
ユーロ/米ドル 日足
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ギリシャはすでにEU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)から多額の買い入れを行っていて、当面は国債の償還に支障がありません。
しかし、それにもかかわらず、金利が低下してこないということがこの問題の根の深さを物語っています。
■引き続き、ユーロの戻り売りを基本戦略に!
これから何が問題になってくるかと言いますと、おそらく、格付けなのではないかと思っています。
近い将来、ユーロ圏のどこかの国が格下げのターゲットにされるときが再びやってくるのではないでしょうか?
そうなったときは、ユーロに売り圧力がかかってくるでしょう。
全体的には方向感の乏しい相場となっているわけですが、ユーロが継続的に上昇するような環境ではないと信じて、ユーロの戻り売りを基本戦略にする今までのスタンスを維持しておきたいと思います。
ギリシャはすでにEU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)から多額の買い入れを行っていて、当面は国債の償還に支障がありません。
しかし、それにもかかわらず、金利が低下してこないということがこの問題の根の深さを物語っています。
■引き続き、ユーロの戻り売りを基本戦略に!
これから何が問題になってくるかと言いますと、おそらく、格付けなのではないかと思っています。
近い将来、ユーロ圏のどこかの国が格下げのターゲットにされるときが再びやってくるのではないでしょうか?
そうなったときは、ユーロに売り圧力がかかってくるでしょう。
全体的には方向感の乏しい相場となっているわけですが、ユーロが継続的に上昇するような環境ではないと信じて、ユーロの戻り売りを基本戦略にする今までのスタンスを維持しておきたいと思います。
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