昨日も為替相場は小動きだった。とくにドルストレートはとても値幅が小さい。大台も変わらない。その中でも比較的に目立って動いたのはユーロ円だった。欧州序盤で激しい売り攻勢に出会い、それまでのユーロ円押し目買いもムードを完全に払拭してしまった。マーケット全体が大きなリスク回避に至っているわけではないが、欧州でのタイトニング観測の高まりで、欧州株は重い足取りを見せているのは確かだ。
今夜はECB会合である。この1週間くらいの動向で、たいぶ注目を集めるような形になってきてしまった。とくにECBが金融緩和策を解除するというわけではないが、やはり世界的なコロナ後の正常化の過程の中で資産買い入れなどの縮小は避けられないだろうとの見通しが千代待ってきたからだ。
BOEなども前回の金利会合ではテイパリングはもちろんのこと、利上げまでを議論し出したということが公表されている。オーストラリアや南米、そしてカナダも追随するのは目に見えていることであり、後は時間の問題だ。
そこで注目されるのはラガルド総裁の会見だ。資産買い入れの縮小の議論は避けられないにしても、それをどのような言葉で表明するかだ。アメリカのように「急がない」ということを主張してハト派色を出すのか。それともドイツなどの主張を取り入れて、かなり前屈みな正常化の姿勢を示すのかどうか。ともかくも金利の反転時期の見極めなので、とても重要な局面にさしかかっていると言える。
いずれにせよ足下のユーロのポジションはユーロロングがたまっているように見える。これから攻めるとしたらユーロをショートに振ってみるのが面白いように思う。一度はユーロの調整を見ないと、本格的な上攻めは困難だろうと見るからだ。タイトストップでユーロドルのショートに構えて、ECB会合に臨みたいと思う。
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