(「【09年予想】山中康司さんに聞く(2) ~どうしていつも円高は急激なのか?~」からつづく)
■今年のユーロ/ドルは昨年の高値、安値を抜けない
では、次にユーロ/ドルについて、山中さんはどう見ているのか?
「昨年から今年にかけてユーロ/ドルは実に激しい動きをしていますね。今までにないほどの動きです。昨年は高値1.6ドルをつけ、安値は1.23ドルぐらいでした。今年は少なくとも、このレンジは抜けないのではないかと思っています」
ユーロ/米ドル 週足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
「最初にお話ししたとおり、年前半はドルが売られると見ていますので、ユーロ/ドルは上昇すると思いますが、それにも限界があり、上値は1.53ドルぐらいではないでしょうか。
その後、年後半にドルが買われる流れになってくると、ユーロ/ドルは下落し、下値は昨年の安値と同じ1.23ドルぐらいと見ています」
■米国経済の回復よりも欧州経済の回復は遅れる
「米国で起こったことが欧州では遅れて顕在化する傾向がありますから、米国経済の回復よりも欧州経済の回復は遅れると思いますが、それが反映されたユーロ/ドルの動きになると思います」
山中さんの考える今年のユーロ/ドルのレンジは1.23~1.53ドル。年前半は米国経済の落ち込みが目立ってユーロ高ドル安、年後半は米国に遅れて欧州が落ち込む一方、米国経済には回復の兆しが見え、ユーロ安ドル高という見立てである。
ちなみにユーロ/ドルの下値1.23ドルというのは、昨年の安値と同じということだが、上値の1.53ドルにはどういう根拠があるのだろうか?
「最初にお話ししたとおり、年前半はドルが売られると見ていますので、ユーロ/ドルは上昇すると思いますが、それにも限界があり、上値は1.53ドルぐらいではないでしょうか。
その後、年後半にドルが買われる流れになってくると、ユーロ/ドルは下落し、下値は昨年の安値と同じ1.23ドルぐらいと見ています」
■米国経済の回復よりも欧州経済の回復は遅れる
「米国で起こったことが欧州では遅れて顕在化する傾向がありますから、米国経済の回復よりも欧州経済の回復は遅れると思いますが、それが反映されたユーロ/ドルの動きになると思います」
山中さんの考える今年のユーロ/ドルのレンジは1.23~1.53ドル。年前半は米国経済の落ち込みが目立ってユーロ高ドル安、年後半は米国に遅れて欧州が落ち込む一方、米国経済には回復の兆しが見え、ユーロ安ドル高という見立てである。
ちなみにユーロ/ドルの下値1.23ドルというのは、昨年の安値と同じということだが、上値の1.53ドルにはどういう根拠があるのだろうか?
「ユーロ/ドルの週足チャートを見ると、昨年、ダブルトップを作っているのがわかると思います。そのネックラインが1.53ドルあたりなんですね。ここを割れたことで、ユーロ安ドル高が加速したと思います。だから、逆にユーロ高ドル安となっても、ここが節目となって容易には超えられないと考えています」
ユーロ/米ドル 週足(再掲)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
また、昨年もそうでしたが、ユーロ/ドルが1.50ドルを超えてくると、『ユーロが強すぎる』という牽制発言が欧州圏の要人から出てくると思いますからね」
■ドル/円75円、ユーロ/円100円、豪ドル/円50円
では、ユーロ/円についてはどうなのだろう?
「ユーロ/円は昨年、相当大きく下がりましたが、今年の全体的なイメージは安値圏でのもみ合いという感じです。
すでにお話ししてきたとおり、私の見通しは『年前半はドル安』が基本です。ただ、私の予想どおり、ドル/円が一気に動いて75円をつけにいくような場面では、『ドル安』の側面よりも一時的に『円高』の側面が強くなるでしょう。
そのような時は全般的に『円高』となるわけですから、ドル/円だけでなく、ユーロ/円も急落することになります。ドル/円が75円をつけにいく時、ユーロ/円は100円に向かうと思いますね。ついでに言えば、その時、豪ドル/円は50円をつけにいくのではないでしょうか。
昨年からユーロ/円、豪ドル/円はずいぶん下がりましたが、もう一度底をつけにいく場面があると考えているんです」
また、昨年もそうでしたが、ユーロ/ドルが1.50ドルを超えてくると、『ユーロが強すぎる』という牽制発言が欧州圏の要人から出てくると思いますからね」
■ドル/円75円、ユーロ/円100円、豪ドル/円50円
では、ユーロ/円についてはどうなのだろう?
「ユーロ/円は昨年、相当大きく下がりましたが、今年の全体的なイメージは安値圏でのもみ合いという感じです。
すでにお話ししてきたとおり、私の見通しは『年前半はドル安』が基本です。ただ、私の予想どおり、ドル/円が一気に動いて75円をつけにいくような場面では、『ドル安』の側面よりも一時的に『円高』の側面が強くなるでしょう。
そのような時は全般的に『円高』となるわけですから、ドル/円だけでなく、ユーロ/円も急落することになります。ドル/円が75円をつけにいく時、ユーロ/円は100円に向かうと思いますね。ついでに言えば、その時、豪ドル/円は50円をつけにいくのではないでしょうか。
昨年からユーロ/円、豪ドル/円はずいぶん下がりましたが、もう一度底をつけにいく場面があると考えているんです」
ユーロ/円 週足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 週足)
「結局、ユーロ/円のレンジは100~135円程度と考えていますが、そのうち、100~105円のところは瞬間最大風速的な短期間の動き、逆に高値の方の130~135円のところもやはり瞬間最大風速的な動きだろうというイメージです」
(「【09年予想】山中康司さんに聞く(4) ~日本が単独で為替介入する可能性~」へつづく)
(ザイFX!編集部・井口稔)
「結局、ユーロ/円のレンジは100~135円程度と考えていますが、そのうち、100~105円のところは瞬間最大風速的な短期間の動き、逆に高値の方の130~135円のところもやはり瞬間最大風速的な動きだろうというイメージです」
(「【09年予想】山中康司さんに聞く(4) ~日本が単独で為替介入する可能性~」へつづく)
(ザイFX!編集部・井口稔)
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