昨日のアジア時間に勃発した北朝鮮の問題は、ひさしぶりの突発事項だったので、為替相場も素直に反応した。教科書通りに有事のドル買いである。ドル円は83円台の後半までプッシュアップし、ユーロドルも垂れてきた。しかしこのステージでのユーロの下げはそれほどでもなかったので、やはりアジア通貨売りという側面のほうが大きかったように思える。
私もドル円が上がり出してから、ロングにしてみた。上がるといっても実にのろいもので、オファーが逃げていくというほどのスピードもなく、本当に円売りになるのかな、と疑問符がわいてくるような遅さ。地政学的リスクではあるものの、最近の北朝鮮マターではあまり円安に進まない。弾道ミサイル発射のときも、核実験のときも、飛んでしまうような円売りにはならなかった。だからマーケットも警戒しているのだろう。
こうなってくるとドル円が下がり出すと、今度は深押しを演じるのではないかという不安も生じてくる。私は自分の買ったコストちょうどで投げ売りのストップ注文をおいた。しかし欧州時間になると戦争の危機はないだろうという観測が台頭し、ドル円の値はスルスルと落ちてきた。私のロスカットはあっという間にダンになり、アメリカのGDP改定値が出た後は82円台にまで突っ込んだ。
アイルランドが解決したからといって、浮かれたのは月曜日だけだったようだ。さっそくスペインやギリシャの国債スプレッドが拡大を始め、信用不安が頭をのぞかせはじめる。昨日の欧州市場ではユーロはひたすら売り込まれるだけで、ユーロドルは200ポイント近くも下がる一方となった。ニューローク市場では1.33台を見るまでにいたり、結果としてユーロ円の下落が目立つ一日となった。
本日も朝鮮半島問題の経過と、欧州のクレジットがマーケットの関心事となる。アジア時間では株価は堅調だったが、欧州時間になると一転してリスク回避の方向に動き出し、グローベックスなどでの米国株は下げ足を速め出した。それにつれてユーロドルも下落のペースを速めてきている。
アジア時間に1.33台から1.34台まで買い戻されてはきたが、どうもキープできずに、ナヨナヨとまた1.33台に落ち込んでしまうこと繰り返していた。1.3420にロスカット注文を置いて、私は1.3405でユーロドルを売り込んでみた。アジア時間には株価が下手に戻した反動もあり、ニューヨーク市場は感謝際で明日はお休みになることもあるし、今晩はユーロ円のショートも面白そうだ。
日本時間19時00分
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