昨日は自民党の新総裁に岸田氏が当選した。それを契機に市場はリスクオンとなり、日経先物は反発。朝がたの安値である29325円からは500円以上の値上がりを示し、ナイトセッションでは29850円まで吹き上がっている。
中国でも政府が不動産市場のケアに乗り出しそうだということで、アジア株もしっかりとしていた。それに比べると米国株の動きは緩やかだった。アメリカには大型の財政支出のための債務上限引き上げ法案が定まっておらず、それに加えてドル金利の上昇がリスクテークに踏み込めない状況を作っていた。
ドル円も今年の高値圏でステイしていたが、ニューヨーク時間では112円台にまで上昇。原油価格が75ドル台と、こちらも今年の高値圏に位置しているので、どうしてもインフレ警戒感が出てしまい、それがドル金利の上昇をもたらしている。FEDの見解とは関わらずにマーケットが走っている分だけ、ドルの全面高も当面は避けられない感じだ。
ドル円でもユーロドルでもドルの押し目買いスタンスということで臨むのが入りもやすいし、損切りポイントの見極めも容易となろう。というよりもドル相場は今年の最高値水準にいるのだから、値段を選んでいても仕方がないのであって、むしろ損切り幅だけあらかじめ決めておいて相場に飛び乗るしかなさそうだ。
突発事項としては、アメリカの債務上限の引き上げ問題が解決された場合などがある。部分的にも与野党で合意すれば、政府機関のシャットダウンが回避されることになり、それ自体は米国債の買い材料となる。つまり金利低下だ。流れが変わってきてまでドルの上値を追求する必要はない。むしろドルロングのポジション調整を狙ってのドル売りでもよいかもしれない。
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