週明けのアジア市場ではリスクテークが進んだ。それは日本の衆院選で与党が圧勝したことを反映したものだった。、日本株は先週の高値を飛び越えて始まり、ちょうどマドを開けた状態となって高値引け。それが欧州序盤での激しい円売りのリスクテークにもつながった。ドル円も114円台に乗せてきただけでなく、114円台の中盤まで買い進まれた。
米国株のほうはすでに史上最高値圏にいるので、これもリスクテークを加速させる要因となっている。私はもっとドル円が上がるのではないかと考えて、114.35から買って行ってみたのだが、この後があまり芳しくはなかった。
強烈なリスクオンムードも欧州序盤までで、すぐにユーロ円やドル円の上値は重たくなった。私も欧州序盤でつけた高値が当日の高値になるとは思っていないのだから、ちょっと納得のいかない状況に思えた。しかし113.15まで下がってくると、もう持っている意味はない。私は損切りして、いったんはゲットアウト。そして次のドルの広い目を探していた。依然としてグローベックスでも米国株は堅調だったためだ。
しかしドル相場の持ち直しはなかった。ニューヨーク時間ではむしろドルの全面安のような形になってしまった。ドルの長期金利がやや低下したからというのもあろう。しかしFOMCを控えているのだから、そのためのポジション調整に域を出ていないのも確か。
今晩も一層の様子見姿勢が強まるだろう。市場の関心は明日のFOMCの結果とパウエル議長の発言である。COP26が開かれているが、バイデン大統領を始め、多くの首脳が中身の伴っていないリップサービス程度に終始している。2050年までの長期計画において、いきなり今年で成果は図れないのも事実である。また中国、ロシア、インドなどの消極的な態度も、会議に対する期待感を少なくしている。
ところでロシアやその周辺、そしてドイツやイギリスなどではコロナ感染が再拡大している。せっかく制限を緩和してきたというのにロックダウンとまでは行かないまでも、放置できない状態となってきているようだ。
一方で現状の日本では毎日の感染者数がどんどん減って0に近づいているので、なかなか増加に転じることが想像しにくい。やはり12月に入ってからは昨年のように激しく感染の度合いが増えるのだろうか。あまりにもマーケットは感染者数の増加を織り込まなさすぎの観がある。
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