円高トレンドが終えんし、ドル/円、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)ともに、円安に転換してきた。その根本的な背景は実にシンプルで、本コラムが初回からずっと指摘してきたとおり、変わっていない。
すなわち、年初まで「円全体の強さは、米ドル全体の強さにリンクしている」という奇妙な関係にあったものが、その後「円全体の弱さは、米ドル全体の弱さにリンクしている」という関係に反転してしまったからだ。
■ユーロ/米ドルは1.4150ドル近辺まで上昇する可能性
円安トレンドが終了したかどうかを考える場合、米ドルが対ユーロ、英ポンド、豪ドルなど円以外の主要通貨でどうなっているかを見ることが肝心だ。
実際、内外の機関投資家による数多くの「ユーロ暴落論」があったにもかかわらず、「ユーロ高/米ドル安」のトレンドは強まっている。
その根拠は、ユーロ/米ドルが「上昇フラッグ」の「フラッグ」の部分から上放れに成功したように見えていることで、教科書どおりならば、ユーロ/米ドルは1.4150ドル近辺までの上昇が見られるだろう(「同じチャートも人により違って見える。円安トレンド終了と考えるのは早計だ!」参照)。
(出所:米国FXCM)
■ドル安か否かを測るには、対英ポンドの値動きに注目!
豪ドル/米ドルで見逃せないのは、2008年10月7日の高値を更新したことに加えて、2008年8月上旬以来となる200日移動平均線の上抜けを達成したことだ。
■ドル安か否かを測るには、対英ポンドの値動きに注目!
豪ドル/米ドルで見逃せないのは、2008年10月7日の高値を更新したことに加えて、2008年8月上旬以来となる200日移動平均線の上抜けを達成したことだ。
(出所:米国FXCM)
また、繰り返し指摘しているように、ドル安か否かを測るもっとも重要なパラメーターは英ポンドである。
なぜなら、量的緩和に踏み切り、ファンダメンタルズでよい材料が見当たらない英ポンドさえも対ドルで堅調なのであれば、ドル安トレンドがより鮮明になったと言えるからだ。実際、足元のマーケットはそのとおりになっている。
注目すべきことは、移動平均線が20日線(紺)>50日線(緑)>100日線(黄色)の順に並ぶ「パーフェクト序列(ブル基調)」となっていることだ(下のチャート参照)。これは、2007年の年末以来の出来事である。これで、ドル安トレンドが本格化していくと判断できるだろう。
このような局面を見越して、「円安トレンド終了と考えるのは早計だ」と警鐘を鳴らしていたのだが、アプローチの方法は至ってシンプルで、本来誰でもできるはずだ(「ドル上昇トレンドが終えんしたと判断するのは性急だ!」参照)。
また、繰り返し指摘しているように、ドル安か否かを測るもっとも重要なパラメーターは英ポンドである。
なぜなら、量的緩和に踏み切り、ファンダメンタルズでよい材料が見当たらない英ポンドさえも対ドルで堅調なのであれば、ドル安トレンドがより鮮明になったと言えるからだ。実際、足元のマーケットはそのとおりになっている。
注目すべきことは、移動平均線が20日線(紺)>50日線(緑)>100日線(黄色)の順に並ぶ「パーフェクト序列(ブル基調)」となっていることだ(下のチャート参照)。これは、2007年の年末以来の出来事である。これで、ドル安トレンドが本格化していくと判断できるだろう。
このような局面を見越して、「円安トレンド終了と考えるのは早計だ」と警鐘を鳴らしていたのだが、アプローチの方法は至ってシンプルで、本来誰でもできるはずだ(「ドル上昇トレンドが終えんしたと判断するのは性急だ!」参照)。
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