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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

ドル/円は上値追いの展開へ。
ただし130円までの上昇は考えにくい!

2009年05月01日(金)19:32公開 (2009年05月01日(金)19:32更新)
陳満咲杜

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 円高トレンドが終えんし、ドル/円、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)ともに、円安に転換してきた。その根本的な背景は実にシンプルで、本コラムが初回からずっと指摘してきたとおり、変わっていない。

 すなわち、年初まで「円全体の強さは、米ドル全体の強さにリンクしている」という奇妙な関係にあったものが、その後「円全体の弱さは、米ドル全体の弱さにリンクしている」という関係に反転してしまったからだ。

■ユーロ/米ドルは1.4150ドル近辺まで上昇する可能性

円安トレンドが終了したかどうかを考える場合、米ドルが対ユーロ、英ポンド、豪ドルなど円以外の主要通貨でどうなっているかを見ることが肝心だ

 実際、内外の機関投資家による数多くの「ユーロ暴落論」があったにもかかわらず、「ユーロ高/米ドル安」のトレンドは強まっている。

 その根拠は、ユーロ/米ドルが「上昇フラッグ」の「フラッグ」の部分から上放れに成功したように見えていることで、教科書どおりならば、ユーロ/米ドルは1.4150ドル近辺までの上昇が見られるだろう「同じチャートも人により違って見える。円安トレンド終了と考えるのは早計だ!」参照)
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

■ドル安か否かを測るには、対英ポンドの値動きに注目!

 豪ドル/米ドルで見逃せないのは、2008年10月7日の高値を更新したことに加えて、2008年8月上旬以来となる200日移動平均線の上抜けを達成したことだ。
豪ドル/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 また、繰り返し指摘しているように、ドル安か否かを測るもっとも重要なパラメーターは英ポンドである

 なぜなら、量的緩和に踏み切り、ファンダメンタルズでよい材料が見当たらない英ポンドさえも対ドルで堅調なのであれば、ドル安トレンドがより鮮明になったと言えるからだ。実際、足元のマーケットはそのとおりになっている。

 注目すべきことは、移動平均線が20日線(紺)>50日線(緑)>100日線(黄色)の順に並ぶ「パーフェクト序列(ブル基調)」となっていることだ(下のチャート参照)。これは、2007年の年末以来の出来事である。これで、ドル安トレンドが本格化していくと判断できるだろう。

 このような局面を見越して、「円安トレンド終了と考えるのは早計だ」と警鐘を鳴らしていたのだが、アプローチの方法は至ってシンプルで、本来誰でもできるはずだ「ドル上昇トレンドが終えんしたと判断するのは性急だ!」参照)
英ポンド/米ドル 日足(クリックで拡大)
 さて、ドル/円のチャートもいっしょに見ていただきたい。前回示したチャートのとおり、95.60円からの反騰はほぼ図に示したチャネルに沿った値動きである。まったくサプライズはない「同じチャートも人により違って見える。円安トレンド終了と考えるのは早計だ!」参照)
米ドル/円 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 また、200日移動平均線を再び上抜けてきたことも見逃せない。目先は過熱感があるものの、ドル/円はこれから上値追いとなり、高値を更新していく可能性が高いと見る。

 クロス円相場は、急速に切り返してきたことから短期的には調整となるだろうが、中期スパンで見ると、いずれ年初来高値を更新していくイメージを強く持っている。

■プロも相場見通しについて悩んでいる!

 相場の値動きについての解釈や予測がちまたにあふれていて、皆が違うことを言う(→正常な状況ではある)ために、初心者は困惑していることだろう。

 実は、このような悩みは初心者だけに限ったことではなく、プロも同じなのだ。相場見通しについて、完全たる確信を持つ人はいないはずで、迷うのは当然ながら許されることだ。

 ただし、「迷う」と「流される」とでは雲泥の差がある。自らのスタンスを持たずにバイアスのかかる専門家の見方ばかりに頼っていると、彼らの意見に流されることになるので、取り返しのつかない大損につながるリスクは高い。

今でこそ「スワップ派」という単語は死語となっているが、ついこの前まで一部の「プロ」による「円安による複利効果を狙う長期投資」理論が絶対的な人気を呼んでいたことは記憶に新しい

■ドル/円の年間変動は大きくても25円前後

 では、自らのスタンスを確立するには、どうすればよいだろうか? 相場だけではなく、処世も含めて、筆者は検証と弁証的な思考がもっとも重要なアプローチだと思う。

 具体的な例を挙げて分析しよう。

 先週も述べたように、フジマキ・ジャパンの藤巻社長が「半年ぐらいでドルは130円まで上昇する可能性」という見通しを披露していた。結論から申し上げると、筆者は「あり得ない」とは思わないが(相場では何でもあり得る)、その可能性は極めて低く、その見通しは無視すべきだと思う「同じチャートも人により違って見える。円安トレンド終了と考えるのは早計だ!」参照)

 というのは、ドル/円を検証すればわかる。

 1995年以降、ドル/円の年間変動は大きくても25円前後。年初来安値は87円台なので、藤巻氏の目標にもっていくためには年間で43円の変動幅を達成しなければならないのだ。日本に何らかの大惨事でも起こらなければ、基本的には無理な話だ。

 次に、藤巻氏の予想は為替がメインではない模様で、ドル高の予測によって株高の結論が導かれている。彼は大型輸出株を買うように推奨しているが、それは正解なのかもしれない。しかし重要なのは、仮にそれが正解であったとしても、それは氏の推理から得られた結果ではないと思う。

 単に為替の動向のみで論じるなら、筆者は逆に日本株売りとの結論を出す。なぜならば、日本に何らかの大惨事でも起こらない限り、そこまでの円安にはならないためだ。もしそのような事態となれば、大型輸出株も含めて日本株全体は売りであろう。

■テクニカルの根拠なしでは、相場は測れない!

 藤巻氏の考え方には同意できないが、尊敬している。風見鶏が多い業界においては、貴重な存在だ。

 藤巻氏はテクニカル・アプローチを完全に否定しているからこそ、目標値が言えたという側面も強い。逆に言えば、テクニカルの根拠なしでは、相場は測れないということになる。

 筆者の考え方は間違っているかもしれないが、少なくとも自らのスタンスを持った上での結論であり、たとえ間違ったとしても悔いはないし、自己責任で相場とつき合える。

 人生も一緒だ。筆者の観察では、悔いが多く、他人に責任を転嫁する人ほど自らのスタンスを確立せず、安易に流されやすい傾向があるようだ。
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