ドル円は84円ちょうど付近まで、ほとんど一直線に85円台割れから落ちていった。さらにルーマニアではIMFからの支援条件だった付加価値税アップが、上院で拒否されるなど、ユーロ圏の火種もいろいろと聞こえてくる。ユーロ圏の信用不安が和らいだことが欧米の株価のミニサマーラリーにつながったため、ユーロ圏のネガティブな話しがクローズアップされてくるようだと、金融マーケットはさらなるリスク回避方向に動いてしまう。
このようなユーロ安も手伝って、ユーロ円はニューヨーク早朝には105円台前半付近まで下落してきた。私はアジア市場で今年の安値を下回ってきたところの107.25でユーロ円を売り増していた。
マーケットは米国株や指標の動きを先取りして下落してきている可能性もあるため、この後に発表になるアメリカの中古住宅販売がショートカバーの場と化すのかどうか、私はますます気になってきた。カナダの小売売上も予想より弱く、ムードはすこぶる悪い。米国株の先物も現物オープン前から1カ月ぶりの安値を更新してきていた。
中古住宅の数字は15年ぶりの低レベルとなったらしい。そもそも数字を確かめるまでもなく、発表直後にドル円などは20、30ポイント下に飛んだ感じだったので、これは悪いのだろうと思った。ユーロ円は先ほどの安値105.40近くまで下がったが、安値を更新することはなかった。ダウ先物も1万ドルを回復し、そのままなんとか大台をキープしていた。ユーロ円も105円台後半に戻ってきたため、私はポジションをすべてクローズした。
だいたいNHKの夜7時のニュースでトップに円高の話題が来るようだと、やはり介入もありえるのではムードにもなってしまう。それに結局のところ、判断材料としては株価の動きしかないだが、今の局面では、また意外に株価もしぶとさを見せるのではないかという気もしている。
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