これまでアメリカの量的緩和に対する期待一色で動いてきたマーケットのなかで、ドル安の流れが続いてきた。しかしFOMCも雇用統計も終り、このままそれがどこまで継続していくのかが注目となってくる。すでに先週から、アイルランドやスペイン、ポルトガルの国債とドイツ国債のスプレッドが拡大してしまうという現象は起きていた。ところが、先週はあまりマーケットでは重要視されることもなく、とにかく緩和期待だけが先行していた。
だが、さすがにビッグイベントが終わってみると、あれっ?という感じで、そのことが視界にはいってくるのもまったく不思議ではない。そうなるとマーケットにおいては、リスクの許容度がまた意識されてくることにもなる。私は昨日、そうしたリスクが意識されてくれば、それに反応するであろうクロス円で勝負しようと考えていた。
昨日の欧州市場に入ってくると、ユーロ円は113円台を割れる場面すらでてきた。先週後半は115円台もつけていたことを考えると、ずいぶんと落ち込んできたものである。ふと見ると、ユーロポンドは朝がたの東京オープンの時からすると、ニューヨーク勢が入ってくる頃には、すでに100ポイント以上も下落してきていた。連日の大幅安だ。ユーロドルも1.39台からついに滑り落ちて、1.38台にまで下がってきた。
ニューヨーク市場がスタートする少し前に、ユーロ円は113.30近辺まで買い戻された。だがすぐに垂れ気味となってきた。そこまで私は113円割れで何度も売りそうになったが、ずっと我慢し、ついに113.15でユーロ円を売ることを決意!ロスカットレベルは欧州午前の高値付近となる113.60とした。
利食いを先月の安値付近となる111.50に置いて、AKB48の特集番組なぞを見ながら深夜まで待ってみた。ユーロドルは1.39台ちょうどのはさんでの攻防だったが、ユーロ円は112円台後半で動きがなく、ドル円にいたってはPCが壊れてるのかと思いたくなるほど、ずっと81.10あたりで止まっていた。
そしてOCO注文は不出来で本日を迎えたが、東京市場がオープンするとリスク回避的な動きが出た。中国政府が、海外からの資本の流入規制をおこなうことを発表したことも一因だろう。ユーロ円ショートのポジションについては112円台を割れてきたので売り増し、固唾を飲んで見ていたが、111.70近辺で止まってしまうようになったので、ポジションは全部スクエアに戻した。
今晩もあまりイベントはない。欧州序盤ではアイルランド、ポルトガルの国債とドイツ国債とのスプレッドはまた過去最大にまで拡大しているようだ。だが原油や株などリスク資産は高いままだし、どうもクロス円ショートのポジションは長々とはまだ持ち続けられる環境にはなっていない。またニューヨークオープンを待ったうで、次のアクションを考えるしかないが、原油や株価の動きに注意して相場の展開が変わるかどうかを見極めたい。
日本時間 19時20分
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