昨日はリスクの巻き返しで始まった。そもそも15日か16日にウクライナ侵攻があるだろうと言われていただけに、何もなかったことが市場のリスク許容度を引き上げることになった。ずっとリスク資産を買いたいと思っていた人びとがメインになって、アジア時間ははじめからリスクテーク。
しかしそれに冷や水を浴びせかけるように、ウクライナでの衝突のウワサが報道された。事実が確認できないまま、とりあえずはリスク回避しなければということで、それまでのリスクテーク気分は吹き飛んだ。
欧州序盤でもウクライナ東部のドネツク空港で爆発音がしたなどという話しが出てきて、欧州株を筆頭に世界的にリスクオフ。ドル円も115円ちょうどを割れてきた。一方でクロス円も安い。次はニューヨークオープン以降にアメリカからの要人発言が気になるところであった、
しかしニューヨーク序盤で出た経済指標がおしなべて悪いものが並んだ。住宅着工件数、失業保険、フィリー指数など、すべてが事前の予想を下回った。もともと地合いが悪いところだっただけに、米国株は大幅安となった。ドル金利も低下したのだが、ドル相場はそれほども押し込まれていない。
ともかくも今年の相場動向の中で、ウクライナ問題でのリスクオフの分は十分に価格に織り込まれていない。株価などが落ち込んできているのは、ほとんど金利上昇とコロナ関連である。それだけウクライナでは戦争にならないだろうという見方の方が優勢なのである。
ロシア側は侵攻しないと言っているのに対し、アメリカは危ない、危ないと繰り返している。何も起こらないとすると、アメリカだけがありもしない幻影に踊らされているということになるが。バイデン大統領には息子がウクライナの企業との金銭問題で責められた時期もあり、その分だけバイアスがかかっているだけなのだろうか。
そう考えてくると、リスク回避の余地が残っているということもあり、今しばらくはドル円やユーロ円の戻り売りのスタンスでポジションキープをクーク路見た方がいいのではないだろうか。
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