後で調べてみると、フランスのサルコジ大統領、ドイツ銀行頭取、元FRB議長のボルカー氏の3要人が、現状のユーロの状況が抜き差しならないかのような発言をしていたようだ。サルコジ大統領にいたっては、「ユーロを離脱する!」とドイツの首相を7日の欧州首脳会談で脅していたという話しになっていた。一部ではユーロの崩壊シナリオで動いているヘッジファンドも出現しはじめたようだ。
夜に発表されたアメリカの小売売上高は予想よりも良く、一瞬は明るいムードになった。リスクテーク局面では上昇しやすいクロス円の反発で、ユーロドルも欧州序盤の安値から100ポイント近くは戻してきた。しかしここまで来ると、リーマンショック後の安値1.2326は完全に視野に入ってしまっている。ニューヨーク市場の動きによっては、2005年秋の最安値1.1640へ向けて本格的に動いていくかもしれない。
ニューヨーク市場のランチタイム前には、再びユーロドルは夕方の安値1.2433を割り込んできた。翌週の東京市場ではさらにユーロドルの投げ売りが出ると思い、1.2420でユーロドルのショート(ロスカット1.25ちょうど、利食いを1.22ちょうど)に置いて翌週以降のお楽しみということで就寝した。
機関投資家筋からの投げ売りも出ていたらしい。しかしこのところの動き方に習えば、欧州市場がはじまる前にははスクエアに戻したほうがよさそうなので、私はユーロドルショートのポジションを1.2270でクローズした。
とりあえず欧州市場ではドル円、クロス円は反転もしてきている。今晩はエンパイア指数や対米証券投資が発表になる。米国株はすでに安い状態にいるし、さほど悪い結果にはならないだろうから、あまりインパクトはないかもしれない。今晩も米国株の動向には注意をしておく必要がありそうだ。
株が下げ止まってくれば、短期的には大幅安をした後なので、ユーロロングで臨んでみるほうが本日は妙味はありそうだ。
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