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田向宏行
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ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?

陳 満咲杜さんに聞く(1)
~ドルインデックスのサイクルを読む~

2008年11月13日(木)12:53公開 (2008年11月13日(木)12:53更新)
ザイFX!編集部

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 波瀾万丈——。

為替アナリスト・陳 満咲杜さんの経歴を一言で表現すれば、このようになるだろうか。

■株で全財産を失う。そこからFXで再起をはかった…

 陳さんは1992年に所持金わずか5000円で来日。バイトで生活費と学費を稼ぎながら、大学2年の時に株式投資をはじめ、中国新規事業資金を募る「ベンチャー」に出資したがあえなく大損。その後、兜町のベテランに弟子入りして再起をはかったが、日経平均の下落とともに全財産を失ったという。

 大学卒業後は中国情報専門誌の株式担当記者を経て、黎明期のFX業界入り。香港や米国の銀行で研修を重ね、その頃はトレーダーとして毎日20時間(!)も為替相場にはりついていたそうだ。

 こうした経験などから、為替相場の本質に迫る独自の分析法を確立。GCAエフエックスバンクのマネージングディレクター、イーストヒルジャパンのチーフアナリストを経てこの10月に独立し、現在は執筆活動を中心に活躍されている。

 FXファンの方々には、為替相場にズバリ斬り込む、陳さんのブログ「為替の真実」に注目している人も多いことだろう(このブログの内容は大幅に加筆、再構成されて、単行本『為替の真実』(青月社)として出版されている)。

 今回はそんな陳さんに今後の為替相場の見通しを聞いた。

■ドルの総合的な強さを示す「ドルインデックス」とは?

 さて、ドル・円・ユーロの見通しを聞くのに、まずはどの通貨ペアから話を始めたらいいのか…。

 「まずはドルインデックスの行方を見ないといけません。為替の専門家の中にはドルインデックスをあまり重視しない人もいますが、私はこれはよく見ておいた方がいいと思います」
 ドルインデックスとは米ドルに対する主要6通貨の為替レートをその重要度に応じて加重平均して計算された数値だ。

 主要6通貨とはユーロ、日本円、英ポンド、カナダドル、スイスフラン、そして、なぜかスウェーデンクローナとなっている。また、重要度はどうやって出すかというと、これは米ドルとの取引の比率に基づいて計算されているという。ユーロの割合が一番高く、これが6割近くを占めている。

 「ドルインデックスは株で言うならニューヨークダウのようなもの。主要通貨に対するドルの総合的な強さを示すものと言えます」

■ドルインデックスのサイクルを見ると「今年後半はドル高の時期」

 このドルインデックス、その数値は高ければ高いほど、ドルが強いことを表しているが、ここ数年下がり続けていたものが、今年の7月以降、急上昇している。

 「私は自身のブログなどで、今年後半はドル高の時期と年初からずっと主張してきました。それはドルインデックスのサイクルから読めたことなんです。

ドルインデックスは大きく落ちるとそれが6~7年続くというサイクルを続けてきました。直近では2002年2月にドルインデックスは天井を打ち、それから下がり続けていたんです。ドル安、ドル安と今年の前半騒がれましたが、ドル安はここ数年ずっと進行していたことなんですね。

 そして、その6~7年のドル安サイクルが終了し、今年後半はドル高になると読んでいたわけです」
ドルインデックス(クリックで拡大)

 ドルインデックスは1985年に高値をとっており、この時は160ぐらいをつけている。そこから、ドンドン下がってきて、底を打ったのは1992年の78.43だ。約7年、下落トレンドにあったことがわかる。

 そこから、ドルインデックスは上昇に転じ、2001~2002年に120ぐらいの高値をとっている。そして、そのあとは6~7年の間ずっと下落基調にあった。

「陳 満咲杜さんに聞く(2) ~相場はファンダメンタルズによって動くのではない!~」へつづく)

(ザイFX!編集部・井口稔)
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