(「陳 満咲杜さんに聞く(2) ~相場はファンダメンタルズによって動くのではない!~」からつづく)
では、次にユーロ/ドルについて、陳さんの見解を聞いてみよう。
■ユーロ/ドルが下がるのはサイクルから当然だった
「ユーロ/ドルには4~5年のサイクルがあります。このサイクルの終わりがだいたい来年の夏か秋ぐらいなんですね。その頃に安値をつけるはずだったんです。
ユーロ/ドルは今年の7月にようやく天井を打ちましたが、それでも遅いぐらい。今年は、4年サイクルの3年目で、その間ほとんど上昇していましたからね。値幅はともかくとして、ユーロ/ドルが下がるのは当然でした。そうしないと、サイクルの終了に間に合いませんから。
ただ、下がるスピードは私が予測したよりも速かった。サイクルにおける値幅と時間には交換性があります。だから、激しく短期間で下がると、サイクルがちょっと縮まっている可能性があると思います。もしかすると、来年夏ぐらいでユーロ安のサイクルは終わるかもしれません」
ユーロ/米ドル 月足(期間:120ヵ月)

現在のユーロ/ドルは”安値保ち合い”に入っていると陳さんは見ている。
「ユーロ/ドルは10月の終わりに1.23ドル台の安値をつけましたが、今後さらに下がったとしても1.18~1.20ドルあたりまでではないでしょうか。そして、上は1.4~1.42ドルぐらい。来年の夏~秋ぐらいまではその間を行ったり、来たりすると思います。
それをすぎると、ユーロ/ドルは再び上昇してくると思います」
ユーロ/米ドル 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
■ユーロ/ドルは場合によっては2ドルまでの上昇も!
「ユーロは1999年にスタートしましたが、それ以前についてはドイツマルクを指数化してチャートを描いたんです。すると、これには15年サイクルがあることがわかりました。このサイクルから、ユーロ/ドルは2010年か11年に1.76ドルを超えた高値をつけると見ています。
先ほどドルインデックスは来年秋ぐらいに安値をつけていくと話しましたが、それに合わせ、2009年後半から2011年にかけてユーロ/ドルは基本的に上昇していくと考えています。
そして、1.76ドル以上の高値をつけた後——これは場合によっては2ドルまでいくことも考えられます——天井を打って下落し、2015年には1ドルを割る安値をつける可能性があると考えています」
次にドル/円について、陳さんの見解を聞いてみよう。
■ドル/円はチャートのパターンがまだすごく悪い
「ドル/円は3月に95円台の安値をつけましたが、私はそれは割れないと思っていました。そこは間違えました。というのも、ドルインデックスで見て、今年後半はドル高と考えていたので、ドル/円もある程度のレベルを保つのではないかと思っていたからです。
ところが、ドルインデックスは上がったものの、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)が想定以上に暴落しました。クロス円の売り圧力がドル/円の売り圧力と化したんです。
■ドル/円は2010~11年に72~74円へ!
「ドル/円はチャートのパターンがまだすごく悪いです。このところ急反発したものの、20日移動平均線に頭を抑えられています。8月以降、ずっとそうです。20日移動平均線を超えない限りはドルの本格的反発はないと思います」
■ユーロ/ドルは場合によっては2ドルまでの上昇も!
「ユーロは1999年にスタートしましたが、それ以前についてはドイツマルクを指数化してチャートを描いたんです。すると、これには15年サイクルがあることがわかりました。このサイクルから、ユーロ/ドルは2010年か11年に1.76ドルを超えた高値をつけると見ています。
先ほどドルインデックスは来年秋ぐらいに安値をつけていくと話しましたが、それに合わせ、2009年後半から2011年にかけてユーロ/ドルは基本的に上昇していくと考えています。
そして、1.76ドル以上の高値をつけた後——これは場合によっては2ドルまでいくことも考えられます——天井を打って下落し、2015年には1ドルを割る安値をつける可能性があると考えています」
次にドル/円について、陳さんの見解を聞いてみよう。
■ドル/円はチャートのパターンがまだすごく悪い
「ドル/円は3月に95円台の安値をつけましたが、私はそれは割れないと思っていました。そこは間違えました。というのも、ドルインデックスで見て、今年後半はドル高と考えていたので、ドル/円もある程度のレベルを保つのではないかと思っていたからです。
ところが、ドルインデックスは上がったものの、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)が想定以上に暴落しました。クロス円の売り圧力がドル/円の売り圧力と化したんです。
■ドル/円は2010~11年に72~74円へ!
「ドル/円はチャートのパターンがまだすごく悪いです。このところ急反発したものの、20日移動平均線に頭を抑えられています。8月以降、ずっとそうです。20日移動平均線を超えない限りはドルの本格的反発はないと思います」
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