昨日は東京時間の10時くらいに日銀による円債の指値オペが通告された。それで肝心の円金利はあまり動かなかったものの、アナウンスメント効果だけは絶大で、それを聞いた海外勢のアクションも重なり、ドル円は一気に123円台に乗せてきた。
1円幅も円安が進んだのである。それにともなってユーロ円などクロス円も一段高。要は円の独歩安となった。これだけ物価高を何とかしろと言われているのに、6年ぶりの円安水準によって国民の購買力はさらに低下する。いったい日銀どこを向いて政策決定しているのだろう。
指値の対象である円債の10年もの現物は、まったく取引なしとなった。それゆえ見かけ上も長期金利に動きはなしとなって、当面の目標は達成されたのかもしれない。しかしお金が動く円債先物市場では、先物価格が安値引けした、もちろん現物の利回りレベルに引き直すと、指値である0.25%を越えてきている。
私は仲値前に122.30でドル円をショートにしていた。市価楽はうまくいったと思っていたのに、日銀のせいでいきなり持って行かれて、あっというまにストップロスがついてしまった。122.50を越えてくると、後はネバーカムバック状態。買い遅れた人びとも、買えずに困ったであろう。そう思えるほど、ドル円は腰が強かった。
ドル円は欧州時間に入って騰勢を強めた。124円台乗せもあっという間、125円台にタッチした。すぐに買いすぎの調整がでて123円台まで戻ってきたが、それでもニューヨーク時間では大きく底割れすることもなく、アジア時間よりも高いレベルで推移した。つまり結構長い上ヒゲを形成したのでちょっと気持ち悪いのだが、それでもしっかりと陽線となったので、翌日以降も押し目買いで向かっていくしかないなぁという感じである。
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