ウクライナとロシアの停戦交渉が若干の進捗を示したということで、マーケットはリスクテークとなった。安心感からこれまで買い進まれてきた安全資産は売られた。欧州株の反発とともに米国株は大きく切り返した。ドル円は123円台の後半から122円台のミドルまで急落。
そしてニューヨーク時間に入るとさらにポジション調整は進んで、ドル円は122円を割り込んだ。ドル円の価格調整もさることながら、ユーロドルも買い戻しが激しくなった。1.11台に乗せてきて、大台は維持できなかったものの、高値圏で引けることとなった。欧州地域のリスクが軽減されたということなのだろう。
ドル円は122円台の後半から何回となく売ってみたのだが、うまく取ることはできなかった。やはり根底にドル買いしたい人も多いらしく、うまく売れたと思っても、すぐにショートカバー以上に激しい買い戻しが入るのだ。結局は、ドル円は1円以上の反発を見せている。
昨日の相場展開をもってドル高局面が終わったと考えるのは早計だろう。長い上昇トレンドのなかのにわか調整だとみておくほうが無難だ。ドル金利にしても上げ止まったように見えるが、まだまだ上げるだけの余地を残しているからだ。ドル円は次の目標は2015年に記録した125.85となる。
今日も停戦交渉は続くようだが、果たしてウクライナの領土や主権は守られるか。それとも攻撃して取ってしまえばとなる。それが既成事実となって追認されてしまうのか。世界秩序の形成という意味でも、あんまり目先の利益だけで妥協的な交渉をしてはいけない。そうしないと攻め徳ということになる。秩序も法もあったものではない。
日本時間 15時15分
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