ロシアからの禁輸措置が石油にまで及んできて、それを欧州勢が是認するようだ。英国での課税の話しもあり、それらを受けて石油一般は値上がりした。原油価格も下げ基調だったのに、114ドル台まで値を戻してきて、ほかの原材料に関するコモディティも値上がりしている。
一面として、FOMCでのスタンスがあげられる。6月、7月では50ベーシスずつ利上げするのは合意しているが、9月には利下げも議論したからだ。そもそもインフレ撲滅が主目的なのだから、これで利上げが終わったら全然効かない水準で打ち止めということになる。
年内には2.5%まで政策金利を上げることが急務であり、それを以下にして5%近くまで持って行けるかが見通せないと、足元で進んでいるインフレは制御できないと思われるのだが。
9月での方向転換が期待を読んで、米国株は大きく上昇した。また金利の先高感が薄くなったので、ドル金利は低下。そしてドル相場も依然として頭の重い動きを強いられている。ユーロドルは底を脱したとはいいきれないが、明らかに1.03台から復活してきており、徐々に安値を切り上げてきている。
またドル円もすでに127円台の後半は売りたいゾーンと化しつつあり、ドルの目先はたいへん重い。短期的に積み上がったドルロングのポジションも調整を迫られているというところだ。
そういうわけで私のようにドルロングで攻めても分が悪い。基本スタンスは変えていないが、今のところドルのショートカバー狙いみたいになってしまっている。そのくらいでしかドル相場は上がれないのだ。9月利上げが見送りみたいな妙なコンセンサスができあがりつつあるので、それが吹き飛ばされるような新しい材料を欲しているというところだ。
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