CPIの結果の消化が進んで、昨日のマーケットでは米国債の急落を伴い、ドルの短期金利も大きく下がった。これで2022年の終わりにはFEDレートが3.25%になるまでに進んだ。ということは6月、7月の50ベーシスの連続利上げに加えて、9月は見送りはなし。9月11月12月と、すべての会合で50ベーシスずつの利上げが必要となった。それでちょうど3.25%になるのである。
それでも市場の不安はおさまらない。利上げ幅を上げるかどうかよりも、利上げのペースの問題である。今年は精一杯やっても、やっと3%を超える程度。対処すべき問題が7%とか9%とか言っているインフレ率なのだから、まだまだ足りないのではないかと。来年には利下げに転じるのではないかとの楽観的な観測は完全に引いた。
ドル円はアジア時間から続いている調整売りの動きが続いた。135円台まで見せたので、ある種の達成感が出たのかもしれない。この戻し高値は2001年の9.11テロで日銀がドル買い介入して以来のことだ。120円台から115円までスリップしたのだから、そのまま放置しておくこともできなかったということなのだろう。
ただこれが効き過ぎて135円台まで上がってしまった。その時以来である。調整中だったドル円も、ニューヨーク時間では値を戻してきて、再び134円台の中盤まで値を戻してきている。
ドル円が調整の下げを強いられたのは、主にクロス円での売りがかさんだためである。ユーロ円が激しく売られ、それは株安によるリスク回避のためであった。それにともなって気をはいたのがユーロドルであった。ユーロドルは1.0400まで下げて、そのまま安値引けしている。
もう今年の安値は完全に視野に入ったと言えるだろう。私もユーロドルのショートに拘ってきたが、ここにきてようやく報われた感じがする。FFOMCや日銀の会合などもひかえて、ユーロドルはまだ下げ余地があるように思えるのである。
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