昨日はニューヨーク時間でドル金利が急上昇した。別段、PPIの増加ペースが大きく上がったわけではない。しかしFOMCを控えて、やはり大幅利上げへの恐怖感が先立ってしまっているのだろう。ドル金利の上昇が明確になったものだから、ドル円も高値を更新してきた。
いよいよ9.11テロのときの介入で上がったステージを越えてきたわけで、次の目標は1998年の147円台が目標となる。ちょうど長銀が倒産したときであり、いま紛争中のロシアの国債がデフォルトしたときだ。
さて今晩はFOMCである。先週のCPIから急速に市場は今回のFOMCでの利上げ幅が75ベーシスではないかとの思惑が強くなってきている。そして事実、短期金利の先物価格などでは、それを織り込んできているのである。8割かたが織り込まれてしまい、それがコンセンサスになったといっても不思議ではない。逆に50ベーシスしか利上げしないと、それはサプライズだということになる。
しかしソフトランディングを旨としているFRBとしては、中長期的に見なければいけないインフレ傾向などを、直近の経済指標の出方くらいで変えるだろうか。今回75ベーシス上げてしまうとペースが乱れることになる。それならば2度と9月見送り論が出てこないように釘を刺しておくのが先決だし、むしろ8月に50ベーシスの緊急利上げをするほうを選ぶだろう。
そういうわけで私としては50ベーシスの拘るものと見ている。マーケットとのギャップがいなめないが、それがお金儲けのチャンスでもある。実際に50ベーシスとなるとここ数日間の反動は起こらざるをえない。ドル金利の低下、株価の急反発、そしてドルロングの調整である。
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