先週はインフレ指標が公表されたが、ドル金利の側面だけから言えば大したことは起こらなかった。市場が危惧しているほど、次回のFOMCでは利上げ幅も大きくなさそうだ。仮に100ベーシスも利上げしたならば、ある種の達成感のようなものが出てしまう。9月利上げへの期待が薄まってしまう。金利高の一服感も手伝って、米国株も欧州株も持ち直しの動きとなっている。
為替相場も調整色が強まって、ドルの高値更新はなかった。ドル円は138円台に押し戻され、ユーロドルは1.00台の後半まで巻き返している。
今週は木曜日に日銀とECBの金利会合がある。日銀が金融緩和の姿勢を再び明確にすることで、いっそうの円安が進むだろう。140円台も完全に視野に入ってきている現在、輸入インフレを招いて国民の怨嗟の声が拡がりそうだ。ECBは50ベーシスの利上げが見込まれているが、カナダが100ベーシス上げた後にFOMCを控えている以上、まったく色あせてしまっている。
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