ようやく米国金利の10年もの利回りが3.5%を越えてきて、年初来の高水準に至った。これはもはや次回のFOMCで最低でも75ベーシスの利上げは避けられないとみたからである。政策金利が3.0%なのに、10年貸し出しが3.5%よりも下であるのはいかにも不可思議に見えるであろう。
もちろん景気後退のリスクはまだある。それでもさらに次の金利会合でも大幅利上げが見込まれており、急かされるように長期金利も4%を越えてこざるをえない。それほど現状の米景気には悪化で困っているというのが微塵も感じられないということだ。心配しているのは学者などインテリだけだ。
長期金利が3.5%を越えてくるのは時間の問題だと考えられていた。FOMCが近づくと必然的にそうなると思われていたのだ。それでドル金の上昇は、それほども驚きをもって迎えられなかった。為替相場もドル高には向かっていない。ショートカバー中心とは言え、米国株もむしろ堅調だった。
ドル円の伸びも大したことはなく、143円台の中盤までだった。とりあえず木曜日の日銀のスタンスをハッキリと確かめたいといったところなのだろう。それでもまだ大規模な金融緩和を維持すると言い切るのならば、その時点で円売りを開始すればいい。それまでは口先介入もあるだろうし、それに振らされるのも得策ではないとの考えだろう。
そうした状況なので、今日もますます動きにくくなるとみられる。今のところ142円台に突っ込んだら買ってみて、144円台に近づいたら売りの姿勢を崩さずに持っているしかないようだ。
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