昨日はFEDメンバーの発言が相次いだ。いつもの通りで市場は金融緩和を期待しているのに、当局者らはタカ派的な見解だ。しかし今回は先週末の雇用統計の結果もあり、タカ派的な意見には相当に説得力があった。やはりターミナルレートは5%台に乗せてくるだろうと言うこと。
確かに戦後という長いスパンで見ても、失業率が3.4%というのはいかにも完全雇用のレベルだと言える。その状態で利下げでも使用ものならば、金融の教科書を書き直さないといけないくらいだ。雇用関連の統計は遅行指標である。足元で絶好調の数字が悪化するのは、まだ遠い先の事であろう。
そうした中でマーケットでの反応は限定的だった。ドル金利は上昇したものの、毎日の変動の範囲内だ。しかるにドル相場もレンジ幅が狭い。ここ数日のうちではもっとも狭い値幅ではなかったろうか。ドル円は131円ちょうどをはさんで一進一退。ユーロドルも深押しはしなかった。米国株は前日の買いすぎの反動で売り優勢となった。
ドル円もユーロドルも動きが小さすぎて、ついに私は手が出なかった。ドル円なんかは131円ちょうどを行ったり来たりするだけだろうなあと予想をしていたにもかかわらず、130円台では買っていないし、131円台売ってもいない。ここ半年での大きな動きのなかでの推移が続いていたため、小さい値幅には興味がなくなってきているのだ。これはよくない傾向だろう。戒めているが、慣れるまで時間がかかる。
今日もイベントがない。来週のCPIまでは様子見と言ったところだろうか。雇用がとても良い状態なので、週間の失業保険申請件数がまた低い数字であったり、30年債の入札がまた3年債のように不調でドル金利は一段高となれば、ドル円も132円台に戻るかもしれないが。
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