CPIは予想通りであった。本体部分がプラス0.5%で、まったくの予想通り。すでにやや高めが出ると予想されていたので、マーケットはそれに備えていた。ドル金利が上がることを予想していたものだから、短期プレーヤーの多くはそちらの方向にポジションを傾けていた。
それでファーストアクションではドル金利の低下、それに伴うドル相場の下落、米国株の上昇が起こった。しかしこれはポジション調整の一環であって、想定の範囲内のこと。内容はFEDが年末まで金融引き締めを継続させることを是認させるには十分のものであった。
すぐにドル金利は反転。5分ももたなかった。特に短期金利の上げ方が激しい。これで1週間前よりも50ベーシスポイントも短期金利は上がったことにある。ドル円も1円幅以上もメクリ上げられ、133円台到達した。米国株はマチマチだったが、上値は完全に重たくなっている。
私としてもドル金利は上がるとは思っていたのだが、あまりにも事前の予想がインフレ継続を意識させるものであったから、一時的な相場のリトレースが先行するのではないかと考えた。そこで指標発表の前からドルはショートに構えた。ドル円だとカバーできないくらいにチョッピーな動きをするかもしれないと思って、ユーロドルをショートにした。
しかし前日のごとく確かにドルは安くはなったかが、ほんのちょっとのあいだの事であり、ポジション調整が終わってしまうとすぐにドル高に向かったのである。ユーロドルのロングは利食いする暇もなく、同値付近で切らされることとなった。その後、ドルロングで攻めようとしたが、なかなか前のステージの高値を越えてこない状態が続いた。早々に寝てしまったが、その後もじっくりと待って居れば押し目を拾うことはできたようだ。一本調子でドルが上がったわけではない。
今晩は小売売上高が出る。前回はクリスマス商戦が予想ほど良くなかったということで失望した。その反動もあってか、今回の予想はかなり高い。これが再度のドル高や金利高をもたらすかもしれない。昨日は3ヶ月から2年ものまで、期間の短い金利上昇が顕著だった。これはFEDの金融政策での利下げ期待を否定する動きだ。動き出すと大きいかもしれない。ドルを直前までに拾っておきたいものだ。
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