雇用統計が出た。就業者数は30万人以上の増加となって、予想を大幅に上回った。しかし失業率は悪化し、平均時給も予想を下回るプラス0.2%だったので、ドル金利は急低下した。短期金利でほぼ75ベーシスポイントの下落となった。パウエル議長の発言で織り込み過ぎた追加の利上げ分をすべて吹っ飛ばした格好となった。
それにともないドル相場も急落。ドル円は137円近くだったものが、134円台の前半まで落ちたのだ。ドル売りの波は全通貨に及んでいる。米国株は上昇に向かっていたのだが、シリコンバレーバンクの破綻が明らかとなって、それが金融セクターすべてに悪影響を及ぼした。ニューヨーク時間の午後には米国株は一段安し、そのまま安値圏で引けている。
私も135円台まではドル売りで参戦していたのだが、134円台に入ってからは売り込んで行くことがためらわれた。また買ってもいない。ドル金利のターミナルレートの低下が本物ならば、ここからでも売り込んで行くべきなのであろう。
本日からアメリカ市場は夏時間入りである。我々、日本人としても夜の間延びの時間が少なくなる。そして今週はFEDもデータ次第と言っているCPIやPPIが公表される。これでまた年後半の利下げなどという馬鹿らしい論議が盛り上がってくるかどうかについても守る必要がある。
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