みなさん、こんにちは。
■これからはクロス円に変化が出てくる可能性がある
秋ごろにセミナーなどで、今年は11月にそれまでのポジション(具体的に言えば、米ドルの売りポジション)の調整が起きたので、12月はあまり動かなくなるでしょうとお話をしてきました(「波乱要因にもなり得るユーロ問題だが、深刻化しなければ12月はレンジ相場か」を参照)。
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実際のところ、やはりそんな感じの相場展開となってきています。
さらに、ここ数日はクリスマス休暇前ということで、動きが鈍くなってきています。
そして、私はもう1つ、セミナーなどで言い続けてきたことがあります。それは、これからはクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)に変化が出てくる可能性があるということです。
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かつては、円安になると全体的に円安が進み、逆に、円高になると全体的に円高になるという傾向がありました。
しかし、各国の経済状況に格差が出てくるので、為替相場の傾向にも変化が出てくるということです。
■ユーロ/円や英ポンド/円は大きく崩れる可能性も
具体的に言えば、欧州が悪い。ユーロを取り巻く環境が非常に厳しいというお話はこのコラムでも何度も話してきました(「動き出すのはクリスマス以降か?ユーロ安は1.26~1.27ドルが下値メドに!」を参照)。
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加えて、イギリスも経済の低迷は深刻です。
ですから、ユーロ/円や英ポンド/円はなかなか上がらない。場合によっては、大きく崩れる可能性もあるでしょう。
一方、好調な中国経済の恩恵を受けることなどもあって、オーストラリアなどの資源国通貨は比較的しっかりとした動きをする。
ただし、世界経済全体がまだ不安定な状態にありますので、資源国通貨も1人だけどんどん上がっていくという展開は難しいかもしれない。
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以上のような感じで考えていますが、そうした傾向はすでに現れているようです。今後についても基本的には同じようなイメージを持っています。
■ユーロの下落圧力は高まってきそう
さて、クリスマスが終わり、少し経つと、いよいよ来年に向けて取引が活発になってきます。ヘッジファンドなども来年度の成績を上げるため、スタートダッシュをしてくるかもしれません。
最初は様子を見る可能性もありますが、仮にスタートダッシュする際に何に目をつけるかとなると、やはり欧州の問題に着目するのではないでしょうか?
端的に言えば、ユーロ売り、英ポンド売りを仕掛けてくるかもしれないということです。
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アイルランドは5段階も格付けを引き下げられ、ギリシャの格付けはジャンク級になるとも言われています。フランスまでも、格下げの危機に見舞われています。
環境的には、やはり、ユーロは下落圧力が高まってくるのではないでしょうか?
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