全米最強のFXコーチ、ロブ・ブッカー。個人トレーダーとしてFXで多くの利益を上げながら、FXコーチとして世界中に3000人もの弟子を持つ男……。
ザイFX!では、以前もロブへの取材記事を掲載しているが(※)、今回は彼がこのたび来日したときに行った、ある企画のためのインタビューを再構成して、お届けしたい(“ある企画”については、記事の最後でお知らせするのでお楽しみに!)。
(※過去の取材記事は「米国人“カリスマFXコーチ”に聞く(1) 資産3億4000万円、ロブ・ブッカー氏登場」など)。
通貨のトレードだけはするなと言われてFXを始めた!?
現在はFXで大きな利益を上げているロブ・ブッカーだが、彼はそもそもどんなキッカケでFXのトレードを始めたのだろうか?
前回の取材の際は「テレビで『わずか2000ドル払えば、秘密のFXトレードシステムが手に入る!』という触れ込みのCMをやっていた」ことがキッカケだと語っていたのだが、さらにそのCMを見る前にちょっと問題があったようだ。
「実は元々やってたビジネスが失敗してしまったんです。そこで、借りたお金を返すためにトレードを始めることにしました。それが2000年ごろの話。
そのとき、サンフランシスコにいる友だちに相談しました。投資をするには、どうしたらいいかと。すると、『だいたい何をやってもいいけど、1つ絶対やるべきでないことがある。それが通貨のトレードだ』と忠告されました。
それを聞いたボクはもちろん、それから通貨のトレード、つまりFXをずっとやっています」
どこまでがホントで、どこまでがアメリカンジョーク(?)なのか、何とも判断がつきかねる話だが、ちょっと心配になるような危ういキッカケで彼はFXのトレードを始めたようだ。
それも、わざわざ友だちの忠告の真逆を行くように…。前回取材時に「周りの人と逆のことをしたい! というのが自分の性格」だと語っていた彼らしいエピソードかもしれないが…。
「NYボックス」の利益をさらに伸ばすアレンジとは?
ロブ・ブッカーのトレード法は基本的にテクニカル分析によるもの。そして、彼は他人の作った手法ではなく、オリジナルの手法でトレードすることにこだわっているが、そんな彼の作ったトレード法の一つが「NYボックス」(ニューヨークボックス)だ。
NY市場が開く前の7時間──それはおおよそ欧州市場が開いている時間に重なる部分が多いが──この7時間の間の高値と安値で「NYボックス」というトレード手法の基盤となる「ボックス」が構成される。
NY市場が開いたあと、15分足のローソク足がその「ボックス」を完全に抜けたら、その抜けた方向についていってトレードするのが「NYボックス」の基本的なトレード法だ。
取引量の多いNY市場では、一度動きが出ると、一方向に相場が振れやすい。それを取りにいくのが「NYボックス」の考え方となる。
基本的な「NYボックス」では、狙う利益は20pips。また、ポジションをとった方向と相場が逆に動いてしまったら、30pipsで損切りとする。
狙う利幅がちょっと少ないのでは? とも思えるが、それについてロブの説明はこうだ。
「20pipsの利益では少ないと感じるかもしれませんが、この本の中では『NYボックス』の基本手法をアレンジして、もっと利益を伸ばせるようにした手法が解説されています。
ぜひ、そちらも見てください」
ん? ロブの言ってる「この本」とはいったいナニ!?
……と、わざとらしくぼけてしまったが、「この本」とは1月終わりに発売されたばかりの『全米最強のFXコーチ ロブ・ブッカーとダイヤモンドZAiが作った米国式FXマニュアル』(ダイヤモンド社、以下『米国式FXマニュアル』と略)のこと。
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『米国式FXマニュアル』では、ロブ・ブッカーと彼の弟子、ブラッドリー・フリードによって、ロブと彼の弟子たちが開発・改良してきた3つの戦術が解説されている。
その戦術とは「ボルテックス」、「アリゾナルール」、そして、前述した「NYボックス」の3つだ。
『米国式FXマニュアル』はオールカラーで、豊富な図版やイラストが入り、とてもわかりやすい構成となっている。「アリゾナルール」あたりは正直ちょっと複雑な部分もある戦術なのだが、そのような構成なので、とても理解しやすくなっているのだ。
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今の相場に合った最適なテクニカル手法がわかる!
さて、そのアリゾナルールとはいったいどんなものなのか? それを説明する前に多くのトレーダーが抱くだろう、ある悩みについて、ちょっと考えてみたい。その悩みとは次のようなものだ。
あるテクニカル手法を使ったトレードが成功したとしよう。しかし、別の時には失敗してしまった……「なんでこの前はうまくいったのに、今度はうまくいかなかったのか?」
これに対し、「そんなことはよくあることで、テクニカル手法にダマシはつきもの。だから仕方がない」というのは確かに1つの考え方だ。
ただ、相場はフェーズ(局面)によって、よく効くテクニカル手法が異なるのも事実。だから、「今はどのフェーズなのか」がわかれば、そのフェーズに最適なテクニカル手法を使うことができ、ダマシをできる限り避けることができそうだ。
でも、そんな都合よく今のフェーズがわかるものだろうか?
実はそれがわかってしまうのが「アリゾナルール」というトレードシステムなのである。
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その詳細はぜひ『米国式FXマニュアル』を手にとって、確かめてほしいが、ここでは大まかな概要をお伝えしよう。
4つの移動平均線で今のフェーズを診断
ロブはアリゾナルールについてこう語る。
「私はトレードの初心者だったときの気持ちをまだ覚えています。そのころは自分のトレードに自信をつけるために、次々とさまざまなテクニカル指標をチャートに追加していきました。
でも、いくらテクニカル指標の数を増やしても、それはトレードの助けになりません。それを見ても次にどうトレードすべきか、まったくわからないのです。
そこで、もっとマーケットの状況をちゃんと理解できるようにするために作ったのがアリゾナルールです。その中には4つのフェーズがあります」
その4つのフェーズと、各フェーズの状態を示すと、以下のとおりになる。
(1)フェニックス…トレンド発生中
(2)ユマ…トレンド終息
(3)トゥーソン…レンジ状態
(4)フラッグスタッフ…トレンド発生へ
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結局、アリゾナルールを理解すると、今はトレンドが出ているのか、それともレンジ相場で横ばいとなっているのかがわかるようになるということだ。
そして、各フェーズには、それぞれ適したトレード手法がある。それが『米国式FXマニュアル』の中ではていねいに解説されている。特にトレンドの出ているフェニックスフェーズはトレードしやすく、使える手法も多い。
また、各フェーズを分類するのに使われているのは3つの移動平均線だが、それを期間の短いほうから挙げると、以下のとおりだ。
・62EMA
・200SMA
・800SMA
ここで、SMAとは単純移動平均線(Simple Moving Average)のこと。これはいわゆる普通の移動平均線だ。また、EMAとは指数平滑移動平均線(Exponential Moving Average)といって直近のデータに比重をかけた移動平均線のことである。
ローソク足が日足の場合だったら、200SMAとは200日単純移動平均線のこととなる。ローソク足が15分足だったら、200SMAとは15分足200本分の期間の単純移動平均線ということになる。
そして、アリゾナルールではこれらの移動平均線同士の位置関係、移動平均線とローソク足の位置関係によって、今のフェーズがどこなのかが診断されるのだ。
(「ロブ・ブッカー流・米国式FX(2) 急落後、どこで止まるかわかる方法とは?」へつづく)
(取材・文/ザイFX!編集部・井口稔 撮影/堀内慎祐)
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