2trendy(2トレ)は売りからでも、買いからでも入れるトレード手法だが、ここまでの説明は現在、上昇トレンドにあるチャートを例として挙げていた。
この場合、上昇トレンドで「売り」から入るトレードをするわけだから、2トレは逆バリの手法ということになる。
■逆バリのトレードは危なくないのか?
ここで記者には疑問が浮かんだ。確かに世の中には順バリの手法も逆バリの手法もあるが、長期投資ではなく、短期のトレードというと、トレンドの流れについていく順バリが王道であって、逆バリは危険という説明をよく聞くからだ。
逆バリの2トレは危なくないのだろうか? その点をロブに聞いてみた。
「ほとんどのトレーダーは順バリがいいと思っているけど、ほとんどのトレーダーは順バリで負けているんだよね(笑)。順バリの方が簡単ですよ、とよく言われるけれど、本当は順バリは難しいと思うよ。
ボクは多くのトレーダーとは逆方向によくトレードする。みんなから見ると、ちょっと狂ってるように見えるかもしれないね。
でも、狂っていてお金持ちの方が、アタマが良くて貧乏なのよりいいと思わないかい?(笑)」

「最初はやっぱりボクも順バリを研究したんだけど、結局、周りの人と逆のことをしたい! というのが自分の性格なんだよね。
相場格言に『Trend is Friend.(トレンドは友だち)』というのがあるけれど、みんながそんなふうに言っているからこそ、自分は逆のことをしたいという気持ちもある。
そして、順バリでトレードすると、ずっとトレンドについていかなくてはならないので、とても精神的に疲れる。それより短時間で大きくトレードした方が自分の性格には合ってるんだね」
ここまでの話を聞くと、逆バリ手法を取るのは、要するにロブ・ブッカーという人の性格によるものなんじゃないか、と思えてくる。
ただ、それだけでもないようだ。
■逆バリにこだわる理由とは?
「ボクはあまり長い時間、マーケットにいたくない。それには自分のお金をリスクにさらす時間を長くしたくないという意味がある。だから、逆バリで、一番速く、一番力強く相場が動く部分を短時間で取りに行きたいんだ。
たとえば、ドットコムバブルの時でも、リーマン・ショックの時でも相場はそれが崩壊した時の方が速く、力強く動いたよね。それを逆バリで取りに行きたいんだよ」

ロブはリーマン・ショックの例を挙げたが、その時、米ドル/円は短期間で大きく下落していった。下がっている時に、下がっている方向に賭ける……つまり、「売り」でトレードすることは順バリではないのだろうか?
「なるほど、確かにそう言えなくもない」
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