(「ロブ・ブッカー流・米国式FX(1) 相場の局面を判定する『アリゾナルール』」からつづく)
移動平均線の“ムービースター”とは?
200SMA、日足でいえば200日単純移動平均線といえば、通常のテクニカル分析の解説などでも出てくることがある。けれど、アリゾナルールで使われる最長の移動平均線、800SMAはずいぶん期間が長い。
これにはちょっと特別な意味合いがあるようだ。ロブはこんなふうに話している。
「ボクにとって800SMAは移動平均線の“ムービースター”と言っていいでしょう。800SMAはマーケットの中心なんです。
相場が800SMAのほうへ引っ張られるように動くことはよく見られます。でも、800SMAは非常に期間が長く、多くの人はそれを見ていないので、そのことが理解できません。
これはどの通貨ペアでも、どんな時間足のチャートでも、いつのデータをとっても、安定的に起きていることなんです」
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どんなときも相場を引き寄せる800SMA……何だか神秘的な感じさえする存在だが、それは1000SMAでもなく、777SMAでもなく、なぜ800SMAなのか?
「それはわかりません。ボクたち何人もが、何百時間もかけてこのことを研究したのですが、理由はわかりませんでした。経験的にそうなるとしか言いようがないのです。
たとえば、相場が大きく急落したあと、しばらく横ばいでもみ合っていることがよくあります。その下落が止まって、もみ合いに移ったところが800SMA付近ということが往々にしてあるんですよ」
(上のチャートはフォレックス・ドットコムで使えるメタトレーダー4(MT4)のチャート。メタトレーダー4はロブ・ブッカーも愛用している高性能のトレードツール)
まず最初は1分足でアリゾナルールを実感するべし
ロブはアリゾナルールがどんな時間足でも使えると言っている。これは本当なのだろうか?
「すべての時間足でトレードできるのは本当ですよ。ただ、ちょっとボクの秘密をお教えしましょう。アリゾナルルールで使うのに個人的に一番好きな時間足はNYボックスと同じ15分足です。
そして、2番目に気に入っているのは1時間足。
また、短時間のトレードでは1分足を使うこともあります。
『米国式FXマニュアル』を読んで、アリゾナルールのことをさらに実際の相場で学びたかったら、まずは1分足を見ることをおすすめします。
なぜかというと、1分足ならすべてのフェーズを1日で見ることができるからです。短い時間でたくさんの経験するにはいいと思いますね」
世界初公開の「ボルテックス」とは?
『米国式FXマニュアル』ではもう1つ、「ボルテックス」という戦術も紹介されている。これはどんなものなのか?
「ボルテックスは本当にスペシャルなコンテンツとして、この本に収録しました。この戦術は過去10年のボクたちのトレードと研究成果のたまものです。
これはアリゾナルールのユマフェーズと同じように、相場の戻りを狙うもの。この本で“世界初公開”することになります」
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“世界初公開”のボルテックス。その具体的な内容は…。『米国式FXマニュアル』をぜひご覧ください!
では、最後にザイFX!の読者のみなさんへロブからのメッセージをお届けしよう。
小さな利幅を狙うほうが結局は大きな利益を上げられる
「まず、トレードでは小さな利益ターゲットを狙ったほうがいいということをお伝えしたいと思います。
1キロ走るより10キロ走るのが難しいのと同じように、トレードでは10pips取るより100pips取るほうが難しいのです。
ボクも昔は毎回100pips取ろうとしていましたが、そのときは精神的にとても疲れました。そして、自信もあまりなくなってしまいました。
そこで、もっと簡単なことをやって自信をつけようと、自分の利益ターゲットを小さくしたら、トレードの勝率が高まり、自信もついてきました。
結局わかったのは、より小さな目標を設定したことで、最終的にはより大きな利益を上げられるようになったということです」
日本人は世界一のトレーダー
「ボクは10年前からFXのトレードを始め、7年前からは世界中の人にFXをコーチするようになりました。
オーストラリア、イギリス、アメリカ、アルゼンチン、日本など、たくさんの国に行きました」
「その中で一番好きなのは日本です。
それはなぜか?
日本人が世界一のトレーダーだと感じているからです。その要因はいくつかありますが、日本人は一生懸命勉強し、一生懸命トレードして、トレード手法を身につけるのが早いからだと思います。
それだけではなく、日本人はみんなとても親切で、日本にたくさんの友だちができました。日本に来ると、自分の国に帰ったような感じがします。ボクはもう半分日本人じゃないかと思うほどです。
今はもう米国や欧州ではセミナーはやっていません。これからは日本だけでセミナーをやったり、トレーダーに会ったりしたいと思っていますので、これからもよろしくお願いします」
(取材・文/ザイFX!編集部・井口稔 撮影/堀内慎祐)
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※スプレッドはすべて例外あり。この表は2024年11月5日時点のデータをもとに作成しているため、最新の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、各FX会社の公式サイトなどで確認してください |
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