自分が思った以上に長丁場でドル円のショートを持っていたため、昨日のADP雇用指数の指標発表の前には、私はかなり神経質になっていた。81.50を超えてくると、ちょっとヤバそうな感じになる気がしてしまう。それでも絶対的な値幅は、さほどでもないのだが…。欧州市場でポルトガルの国債入札がとても好調だったようで、ユーロが買われ、なんだかユーロ円も上昇圧力にさらされている。
こうなると、カバーベースでいつなんどき、ドル円も上サイドに持っていかれるか気が気でない。本当はADPの結果を見るまでは我慢していたかったのだが、月初ということもあり、無理をせずにいこうと、ついに81.53で買い戻した。ああ、長かったぁー。
さて、そのADP指数なのだが、就業者数は18万人以上の増加となって、事前の予想を大幅に上回った。しかしドル買いとなったのも一瞬で、すぐにユーロドルを中心としたドル安の流れに戻った。ドル円も再び81.50を下回ってきた。前回のADPがどうも当てにならなかったという思惑もあったのか、市場のほうが反応しきれなかったのだろう。株も債券もほとんど動いていなかった。
私としては、もう一度ドル円の売りなおしチャンスをうかがっていたのだが、ここでショートを作っても、買い戻した意味がまったくなくなってしまう。そこでテクニカル的にも重要なポイントである今年の最安値を下抜けするまで待つことにした。
米国市場ではドルの金利上昇が、長期ゾーンを中心に目立ってきた。たしかにダウ平均の12000台乗せや、S&P指数の1300台乗せを見せられては、安全志向も薄まってしまうというものだ。
米国債の値崩れがドル金利への魅力を増大させることになって、ニューヨークのランチタイムにかけてはドルの買い戻しが優勢となった。ドル円は81円台の後半まで買い進まれたが、私はどうも戻りを売る気にはなれなかった。ユーロ円が依然として112円台をキープしているからだ。
今晩は経済指標もいろいろ出るが、すでに明日の雇用統計に向けて様子見の姿勢に入るものと考えられる。あまりダイナミックな動きが期待できない分、相場に手を出すのは明日にすることにして、損をしないように体力を蓄えておいたほうがよさそうだ。
それにしてもエジプトの騒乱は平和裏に終わりそうなムードもあったが、現大統領の支持派まで繰り出してきたことで、どうも不透明感が増してきた。お休みするつもりとはいえ、ドル円が80円台にでも突入してくれば、話しは別である。
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