こんにちは。
チュニジアから始まった中東の混乱は、エジプト、さらにはリビアに飛び火し、混迷を深めています。
当初は米国の株価が堅調だったため、中東情勢は為替とはリンクしないという見方もありましたが、事態が深刻化する中で原油価格が急上昇し、S&P500は急反落して、為替相場への影響も大きくなっています。
■避難通貨として、円よりもスイスフランが選好されている
グローバルマーケットに強い負荷がかかり、マーケットの不透明感が深まる中、注目が集まっているのが避難通貨として知られるスイスフランです。
先週、主要通貨の中で最も上昇したのもスイスフランでした。
まず、前回のコラムでご紹介したスイスフラン/円を見てみましょう(「中東情勢を懸念材料に難しい相場の中で、ヘッジファンドが目論むシナリオとは?」を参照)。
昨年までは、マーケットがRisk offの動き(株安・債券高)となった場合、為替相場は「円高&スイスフラン高」という動きをしていました。
ところが、現在のマーケットは「政局も不安定」な円ではなく、避難通貨として唯一スイスフランを選好する傾向にあります。
主要通貨の中で、円は最も利上げの可能性が少ない通貨である一方、スイスフランは今年中の利上げが見込まれていることもあるのでしょう。
スイスフラン/円は88.00円の壁が厚く、ここ数カ月は88.00円近辺に到達した後、急反落するという展開を繰り返していたのですが、2月22日(火)についに88.00円を突破しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:スイスフラン/円 日足)
スイスフラン/円は一時、88.73円まで上昇しました。
また、スイスフランは対米ドルでも上昇しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/スイスフラン 日足)
こちらも、過去数回サポートされていた0.9300ドルが2月24日(木)に決壊し、米ドル/スイスフランの下値余地が拡大しています。
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