昨日の海外市場も、調整っぽい動きが続いた。ドル円が狭いレンジなのは仕方がないにしても、ユーロドルやポンドドルまでが100ポイントも動かない状態に陥ってしまったのだ。原油相場も落ち着いてきたし、ユーロの利上げ期待もほぼ完ぺきに織り込んでしまったようである。次なるフレッシュな材料を求めているとしか思えないが、アメリカから流れてくるのはゴシップめいたニュースばかりである。
まあ、そういうことで私は当分の間はレンジ相場に執着しようと思っていた。ドル円でいえば81円台では買ってみる、新安値更新で投げるつもりだ。また上サイドは今年の高値が84円を付けていないということで、83円台のミドルアッパーはショートに構えるというイメージである。さすがにWTIの価格も100ドルを超えた位置が定着してくると、アメリカ人の生活にもかなり跳ね返ってきている。
FRB(米連銀)がスタンスを変更するのではないかという憶測が出てくるのも不思議ではない。しかし当のバーナンキ議長は、頑固に6月までは金融のスタンスを変えないと言っている。レンジ取引のようで、かなり消極的なポジショニングのようにも見えるが、バーナンキ議長のこれまでの姿勢を見る限り、このような状態が、6月くらいまでワークしてもおかしくはないのかもしれないのだ。
このドル円の逆張りメニューは、三角もちあいがどちらかに抜け切るまで、機械的に継続することにしよう。その一方でユーロドルかユーロ円で、ユーロ絡みのものに励むのだ。ユーロはこれから金利が上がっていくのは必至なので、要人発言などがあるたびにブレることになるだろうから、短期トレードにはもってこいである。
昨日の欧州市場では、せっかくユーロドルは1.39台を回復したのに、ギリシャの民間銀行などが格下げを食らってユーロ売りとなった。ニューヨーク時間で再び1.39台を回復したが、1.40台までやった後なのでロングのシコリも多いようで、もう簡単には上値追いの形にはなりえなかった。最後まで1.39ちょうどを挟んでの動き。1.34ですら遠く見えてしまう。
本日は昼間からはグローベックスにおいて米国株が大きく下値サイドをトライしていた。中国の2月の貿易収支が赤字になったことが、ちょっとびっくりだったようだ。それでもアジア時間での為替相場はほとんど動かずだった。だが欧州時間に入った頃にスペインが格下げされ、ユーロ売りとなった。ちょっぴりと私もユーロドルの売りに参加したりもしたが、1.38ちょうど近辺までで、結局は大台を割れなかったので、またポジションはスクエアに戻している。
今晩はアメリカの貿易収支くらいだ。でもあまり注目度は高くない。原油が再び106台に乗せてくるようなら、マーケットはインフレを意識し始めるので、利上げ期待がさらに高まり、ちょっとユーロドルを買ってみてもいいかもしれない。しかし明日に決行が呼びかけられているというサウジアラビアのデモの様子が明らかになるまでは、こちらは様子見になるのかもしれない。ともかく株価が一段安するようならば、クロス円の売りで臨むことにしようかとは思っている。
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