まったくパターン通りのお決まりになってきた感じだ。水曜日も木曜日もEFSF拡充のための議会承認を前に、リスクテークの相場展開となっていき、ユーロ円がリードする形でユーロ買いが進む。そして承認が確実になると、材料出尽くしでユーロの利食い売りが発生する。フィンランドの場合もドイツの場合も、議会をパスするのが事前の予想だった。
それなのに同じことを繰り返すのは、なんだかバカげているとしか言えない面もある。そもそも救済の仕組みを拡充したところで、ギリシャの負債のあり方が少しでも軽減するわけではない。議会で7月の拡充案が承認されても、それがすべての始まりでしかないわけで、今後がどうなるのかは運用のいかんにかかってくるのである。
金曜日はオーストリア議会の番だった。私はアジア時間からユーロドルのショートポジションを少しだけ持っていた。コストが1.35台の後半だったので、1.35台の前半まで押し込まれて始まった欧州市場では、比較的に安心していられる位置につけていた。オーストリアの議会の決定が出たら、余裕があるので売り増してみよう。
そして日本時間の21時過ぎにオーストリアでも承認が得られたようだ。すでにグローベックスでの米国株も大きく値下がりを始めている。今日も同じパターンかと思いながら、私もユーロドルを1.3466で売り込んだ。ショートを増やす分には、安ければ安いほど良いというものだ。
米国株が始まっても株安の流れは変わらない。出てきた経済指標は押しなべて良いものが続いたが、それがむしろドル買いを指そうという一面もあり、ユーロドルは目先が重くならざるを得なくなった。私は土曜日の早朝から出張をひかえていたので、早めに寝ることにした。今週の安値である1.3360あたりまでは望めそうだと思って、利食いは1.3375で、ロスカットは1.3490で置いておいた。
私の週末のOCO注文はダンにならなかったが、今日の朝は1.3350を下回って為替相場は始まっていた。この後、もっと差し込むかもしれなかったが、いったんは全部を買い戻した。今週はEU財務相会議や独仏首脳会談もひかえている。また期待だけでリスクテークになってしまう恐れもある。このためショートを持ちっぱなしにするのも危ぶないと思うからだ。
先週末のアメリカの経済データは悪くなかったのだが、コダック社の倒産のウワサによってすっかりかき消されていた。先行きに対する不安心理はなかなか強いのだろう。
今晩はアメリカのISM製造業の数字が出る。辛うじて境目となる50をキープしているが、ついに割り込んでくるようだと、またムードは一気に悪化してくるかもしれない。とりあえずユーロ問題はちょっと脇において、ドル売りで構えたいと思っている。だがユーロについては、基本はベアスタンスなので、戻りはまた売るつもりだ。
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