昨日の欧州市場の始まりは1.31台の後半だった。1.3145あたりまで攻め込んでの戻り過程なので、ユーロドルはロングに持っていきやすい。期待が高まってくるあたりにはショートに転じるつもりで、とりあえず1.4189で買ってみた。アジア時間を通じてもユーロドルの戻りは1.4220くらいまでだったので、よほどの材料でもないと上抜けするのは難しいだろう。なんとか1.42台に乗せてはきたものの、やはり重い。ニューヨークオープンが近づくにつれてユーロロングを持っているのが不安になってくる。
それと同時にユーロドルの値動きはますます重くなってきた。22時半に米国株が始まってしまうが、それまでにはユーロロングを解消しないと…。グロベックスでは米国株が急落している。特にS&P先物なんかは先月中旬につけた今年の最安値を下回ってきていた。これではリスク回避になっても仕方のないところだ。
私は同値で逃げることにして、ニューヨークマーケットに集中することにした。バーナンキ議長のスピーチが始まったが、QE3はおこなわないだの、雇用はどうかしているだのと、これまでに言ってきたことの繰り返しで、まったく新鮮味のない内容だ。しかし景気刺激策の必要性を説いたこともあり、株価は急激に戻り出した。それにともなってクロス円も急上昇に向かい、ユーロ円は101円台の前半から102円台へとステージを切り上げてきた。
ユーロドルも1.32台の後半まで上がってきたが、持っていればよかったという後悔はない。そもそもこの時間帯までのロングキャリーは想定していなかったからだ。自分にとっての問題は、さてここからどうするかであった。予定通りにストップ注文を置きながら、ショート攻めするのか。それとも見送るのか。
まあ、迷う時は何もしないのがよいのかもしれない。かといってせっかく上がってきているのだから、何もしないのもシャクに触る気もする。そこで1.3400で売り、1.3430で買い戻しのストップという、ちょっと逃げ腰の注文を出しておいて寝ることにした。
ユーロドルはここまで100ポイント以上あがってきたのだから、ここからさらに100ポイントくらい上がることもあるだろうという発想だ。しかしこれは虫のよい注文であって、現時点からは100ポイントは上がってほしいが、130ポイントは上がったら嫌よというものでもある。それでも相場に入るタイミングを逸した私にとっては、悔し紛れにこの程度のことしかアイデアがでてこなかった(涙)。
夜に米国株の切り返しがきつくなって大幅上昇となっている間に、ユーロドルも1.3365くらいまで上がったようだ。いうまでもなく私の不確かなユーロドルの売り注文は不発~。さっそくキャンセルして、本日の相場に取り組むことにした。
アジア時間でのユーロドルの押し目は1.3260あたりまで。東京クローズのころには1.33台を回復している。やはり欧州の市場混乱が続いているうちは、欧州で何が議論されているのかはよく分からなくても、期待で買われて、その後にすぐに失望売りのパターンを繰り返しをつかむようにトレードするしかない。
今晩の経済指標では、ADP雇用指数が注目である。週末には雇用統計をひかえ、その前哨戦となるからだ。バーナンキ議長も悪いといっているだけに、今回も雇用の伸びは見られそうにもない。就業者数が10万人を越えてくる増加であればサプライズともなろうが、それ以下では、予想通りに米国景気は悪いのかと片づけられてしまいそうだ。昨日、上昇した米国株も反転・下落に向かうかもしれない。そうなるとユーロ円も101円台に逆戻りとなるかもしれない。
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