みなさん、こんにちは。
■為替市場では、ユーロに関する思惑が錯綜した
今週の為替市場はヘッドラインリスクが高く、かなり神経を使うマーケットになっています。それは、ユーロ/米ドルの動向です。
ユーロは、現地時間10月26日(水)開催のEU(欧州連合)首脳会議に向けて、ヘッドラインをにぎわす報道が多くありました。そのたびに、思惑が錯綜したのです。
先週のコラムでお伝えしたとおり、ユーロ/米ドルは1.3600~1.4000ドルのレンジを何度となく短時間で往来したことから、多くの市場参加者はかなり疲弊していました(「ユーロの行方はEU首脳会議で決まる!具体策がなければマーケットの混乱は確実」を参照)。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
その注目のEU首脳会議ですが、日本時間で10月27日(木)未明に終了しました。
■EU首脳会議では、債務危機収束への道筋が示された
10月23日(日)の1回目に続いて、2回目となった10月26日(水)のEU首脳会議では、欧州各国の首脳が約10時間にわたって議論を繰り広げたようです。
その細部は未定ですが、結果的に、2年前から続く債務危機を収束するための道筋を示す措置が取りまとめられたもようです。
具体的には、次のようなことが合意されました。
・ギリシャ債務の民間投資家の損失負担を50%とする
・ 救済基金の実質的な融資能力を1兆ユーロ(約106兆円)に拡充する
ブルームバーグのニュースによると、ドイツのメルケル首相は「世界は今回の一連の会議に注目していた。欧州諸国は今夜、正しい結論に到達したことを示した」とコメントしています。
リーマン・ショック以上の危機がグローバルマーケットに訪れると言われていた「ユーロ債務危機」ですが、「その危機はもう去った」と言わんばかりのスピーチでした。
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