昨日は週明けのドタバタ、つまりアジア時間の早朝の大きな米国株の下落があったが、東京市場では落ち着いた動きを見せた。そしてそのことで、為替相場も実に狭いレンジ内にとどまった。ユーロドルが途中で1.28台まで戻る局面もあったが、それでも値幅はたいしたことなく、動かない以上はマーケットの参加者の注意の度合いも落ちようというものだ。
私も結局のところポジションを作れずじまいで欧州の序盤を迎えた。ポジションが作れないのも悲しいのだが、かといって明確なビジョンが沸いたわけでもない。やはりどの通貨ペアでもいいから、大きく上下に振れないとイントすらもなかなか沸いてこないもののようだ。
独仏の財務相会合ではテーマはユーロ共同債だったらしいが、ドイツの反対姿勢は変わらずで、何も成果はなかったようである。ユーロドルが1.27台の前半まで垂れてきたが、欧州株も持ち直し気味であるし、私としては積極的にユーロをショートにはしていきにくいところだ。想像した通りに米国市場待ちということになった。
夏時間だから早く始まるからいいものの、それでも0時を回ったら寝たい~。基本的にはユーロ売りの方向、すなわちリスク回避の方向にしか、今はあまり興味がないのだから、米国株が切り上がっていくようならば、即座に寝てしまおう。
どうやら米国株は下押しすることなく、アジア時間で落とした分をすべて回復しきってスタートした。完全なリスクテークの基調となっている。ユーロの買い戻しもきつく、ユーロ円やユーロポンドといったユーロクロスの堅調さが際立っている。
G8ではそれほども強力な話も出て来なかったはずなのだが。フェイスブックの初日が失望を誘ったので、さっそくフェイスブック株はいくらになっているのかなと見てみた。米国株がこんなに強いのだから、さすがに金曜日の高値である43ドルとかも越えて来ているのかと思えば、反対に公募価格の38ドルをも下回っていた!それも大幅に。
やはり金曜日のプライスアクションに対して不安に感じてきた投資家が多く出現したのであろう。これまではフェイスブック株を買うために、他の高い株、例えばアップルとかマイクロソフトを売ってお金を捻出していたので、それが5月に入ってからの米国株のスランプにつながったという一面もある。
その本体のフェイスブック株が落ちているようであれば、いっぽうにはその逆が起こっても不思議はない。さっそくフェイスブック株を手放して、元通りの株を買い戻すという行動に出たのだろう。
フェイスブックは33ドル台まで落ちると1割以上の下落をしたことになるが、1兆円以上の時価総額だと言っていたからには、ここ1日で1500億円くらいが吹っ飛んだ計算になる。これはJPモルガンの出した損失と同じような額だ。フェイスブックはまだ株価指数には含まれていない。
だから米国株は上がったように見えても、それは買い戻されている株だけが株価指数でカウントされているからだとも言える。実質的な株価指数、とくにS&P500指数のような時価総額で見るのであれば、本来ならば株価は下がっていたのかもしれない。
それを考えるとフェイスブックの規模が大きすぎるだけに、単純にいまの株価が高いか安いかだけでリスクの増減を議論するのは危険のように思う。S&Pやナスダック総合に組み入れられるのはまだ先のようで、株価の上昇が起こったからといって、単純にユーロ円でも買っておけばということは、やめておいたほうがよさそうだ。
2日間、ノーディールで過ごしたが、今日の東京市場でも相場の値動きははなはだ小さい。今晩はアメリカの中古住宅の指標が出るが、これが相場の流れを決定するとも思えない。思い切って今夜も休んで、明日のお昼の日銀会合の後の動きに専念することにしようかなぁ。
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