昨日の海外市場では、欧州時間に信用スプレッドの拡大で、米国時間に入ると悪い経済指標が並んだこともあって、リスク回避の動きが極端に出ることとなった。ニューヨークの午前ですでに米国債は歴史的な水準をクリアしてきて、10年ものの利回りは1.530%にまで達した。
同時にドイツ債も1.20%を割り込んでくるなど、世界中がパニックに陥っている瞬間であった。その間も歩調を合わせてクロス円は売られ続け、ユーロ円は96円台に突入し、ポンド円は120円の大台を割り込む直前まで押し込まれた。
私は夕方からユーロドルが1.24台を回復したあたりからユーロ売りをしていったのだが、いつもならばそろそろ落ち始めてもよさそうな時間帯になってもしっかりしていた。ほんの数ポイントだったが持っているのがイヤになってやめてしまったのである。ADPを見てから場合によっては売り直そうと思っていたのだが、最近はユーロドルとの相性が悪い~。
ビューは当っているのだが、どうも入りどころに苦戦していて、無用なロスカットをさせられてしまっている。ここは趣を変えてユーロ円でやってみよう。今年1月に付けた今年の最安値である97.02まであと少し。これを抜けたところでショートメークのストップ注文でも置いておこう。米国株も下がってきているし、リスク回避としてはうってつけだ。
ちょうど日付けが変わるころにユーロ円は下抜けした。今回は気持ちよくブレークした。抜けるとノンストップで50ポイントほども飛んだ。通常であれば私も追いかけて売り増すところなのだが、月末である。損益をブラしたくない。すぐに利食って寝ることにした。ネクストアクションは月が変わってからだ!
今晩は雇用統計。昨日出たADPの数字が悪かったことで、今日の雇用統計も良くはないだろうとされている。就業者数の事前予想は15万人前後の増加が見込まれていたが、構えとしては、みなこれが10万人くらいまでに下がってきているようにも思う。つまり10万人増よりも多ければ、やれやれということで安全資産外しが促進され、ややリスクテークに流れるのではということだ。
ここ2カ月くらいはリスクテークに飢えているのだ。したがって良い方向が出た際のサプライズでの勢いも、大きいものとなるかもしれない。マーケットで大きい方の値幅を取りにいくのであれば、リスクオンの方向、すなわちクロス円のロングで構えるほうが面白そうだ。反対にペイロールがちょっと10万人増を下回ったからといって、それで相場が走るかどうかとなるとなんとも疑わしい。
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