私はドル円でショートキープ。やはり昨日の日銀の会合で変化が見られなかったこと。そして夕方の白川総裁の会見では、「同じ日にブラジルや韓国が利下げをしたからといって日本も何かしなければいけないということはない」と話したが、やろうにももう下げるべき金利がないのだ。
日本だけ利下げに向かわないということは、相対的に円だけがますます高金利に向かうことになるわけで、相対的価値を取引する為替レートでは円高圧力が強まると考えられるのだ。欧州序盤には79円台の前半まで下がったが、まだ下がり足りないだろうと見て、私は78円台に入るまでは利食いを我慢することにした。
昨日のドル円はアジア時間で値動きのおいしい部分は終わってしまったようで、海外市場ではほとんど動かなかった。一方で下げ傾向のはっきりしてきたユーロドルだが、昨日も今年の安値を更新。ついに1.21台に突入してきた。すでに値動きだけで動いているようでもあり、短期筋はトレンドフォローで追随してくる。
どうやらあまりスペイン債や経済指標は関係なくなりつつある。ユーロ円も96.40まで安値をつけて、いよいよ今年の最安値である95円台も間近になってきた。連日のように安値更新だったユーロポンドは、昨日はひと休み。ユーロが売られる以上に、昨日はポンド安が目立ったためだ。
夜中の0時くらいまではユーロドルが1.21台から脱しきれなかった。私はドル円だけで勝負しようと思っているので、それで寝てしまったが、 ニューヨーク時間の午後は株価も切り返し、ややミニ・リスクテークのようにもなったようだ。ユーロドルも1.22台をなんとか回復したが、いかにも目先は重そうだ。
今日は昼間に中国の経済指標が発表された。GDPが低くなるだろうと言う観測のもと、注目度は高かった。結果はプラス7.6%となり、かなりの景気の減速感を裏付ける形となった。しかし予想されたスローダウンでもあったので、株価の下落につながらず、マーケット全体もリスク回避にはなっていない。為替相場もアジア時間ではほとんど動いていない。これからの欧州時間でそれが試されることになりそうだ。
米国市場のオープン前にJPモルガンやWファーゴといった金融系の決算発表がある。とくにJPモルガンは巨額損失を出した直後の決算なので、EPSなどよりもCEOの発言に注目したい。これがマーケットを楽観的にするのか、リスク拒否に走らせるのか。私としてはフレッシュなことは何も出てこないだろうと思っている。
しかし思惑に反してリスクテークになるのであれば、すなわちドル円やユーロ円が上昇に向かっていく相場展開になるならば、私もいやおうなくドル円ショートのポジションカットをしなくてはならない。もしそうでなければ、放っておきたいショートである。
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