■10月に入りユーロクロスが急騰!
みなさん、こんにちは。
今週(10月1日~)から、10月がスタート。早いもので、今年もあと3カ月です。多くの欧米トレーダーにとって、12月は休暇シーズン。つまり、あと2カ月が勝負ということになります。
10月がスタートして、彼らがまず注目したのがユーロ。そして、上昇が加速しているのが、ユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)。
特に、豪ドルに対してユーロは急上昇しています。ユーロ/豪ドルは、今週(10月1日~)だけでも、1.2365ドルから1.2680ドルと、すでに300ポイント急騰。

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■予想外だったRBAの利下げ
豪ドルの下落要因は、10月2日(火)に発表されたRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])理事会。多くのエコノミストの予測とは裏腹に、RBAは0.25%の利下げを決行。これで政策金利は3.25%に引き下げられます。
声明において、スティーブンス総裁は「中国経済の減速」にも触れており、内容は極めてdovish(ハト派)。
金利先物市場では、来年(2013年)も含めると、さらに75ベーシスポイント(0.75%)の利下げを織り込みつつあります。
豪ドル/円は一時79.73円、

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豪ドル/米ドルは1.0182ドルまで下落。

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ただ、対米ドル、特に対円では豪ドルの下落は急速なものではありません。
前述のように、豪ドル安が明白なのは、ユーロ/豪ドルです。そして、その背景には、ユーロクロスの上昇が挙げられます。
■「安全な円」の印象後退で米ドル/円が上昇
前述のユーロ/豪ドルを筆頭に、10月に入ってユーロクロスは、総じて堅調。

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ユーロ/円も底堅く推移しており、原稿執筆時では101.70円付近で推移。

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この要因は、期末期初といった季節的要因が挙げられます。
10月に入ってからの米ドル/円は、じり高に推移し、原稿執筆時では78.70円付近で推移。

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先週(9月24日~)までの米ドル/円は、半期末に向けての本邦勢からの円高需要を受け、一時77.43円まで下落する局面もありましたが、新期になると、そうした円買い需要は大きく後退。
そして、第4四半期に入っての海外勢の円に対する見方は弱気。
その理由は、中国問題がなかなか収束しないため、これまで海外勢が円に対して抱いていた「避難通貨」、つまり「安全な円」という印象が後退しているためです。これが、米ドル/円の買い需要に結びついているようです。
米ドル/円は、節目節目に本邦勢の米ドル売り注文が置かれているため、上昇は緩慢ですが、10月に入り堅調に推移。
■ユーロ/円は105円に向けて堅調に推移するか
前述のユーロクロスの上昇に、米ドル/円の堅調さが加わり、ユーロ/円がじわじわと値を上げてくる展開です。
ただ今週(10月1日~)に入っての米ドル/円の堅調さは、季節的要因も大きく影響しているため、この動きが続くかどうかは、明日10月5日(金)に発表される米雇用統計の結果を待ちたいところ。
OMT(国債買い入れプログラム)が発表されて以降、ユーロ/豪ドルを始めとしたユーロクロスの買い戻しは、当面続きそうですので、おもにユーロの要因により、ユーロ/円は105円へ向けて堅調に推移するのではないでしょうか?

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/円 日足)
当面、ユーロ/円、ユーロ/豪ドルといったユーロクロスの動向に注目です。
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