昨日はいよいよ円売り圧力が高まってきて、ドル円も79円台でしっかり。ユーロ円も104円台をトライする方向で動いており、下がっても押し目買いのビッドが詰まっている状況であった。私は9月相場のこともあるので、ドル円を79.20で売っていったのだが、高値圏で張りついてさっぱりゆるまない。欧州時間ではユーロドルもドル円も固まってしまった。
ニューヨーク時間が近づいてきても為替相場にダイナミックな動きはなし。ドル円がジワジワと上がってくる。失業保険の数字がすこぶる悪かったが、反応は限定的だった。前回の数字が32万人だったので、あまりにも良すぎた。その反動ではないかということで、市場もあまり真剣に考えなかったのだろう。
ドル円はというと79.25から79.35で行ったり来たりしたままで、あきらかにわかることは実に堅調であることだ。私のロスカットである79.40も、すでに風前の灯であった。 さんざん粘ったが23時のフィリー指数が良かったことで、瞬間的なドル買いも入ってドル円は79.45までいってしまった。
私のストップ注文もダンにはなったが、ちょっと想定していたよりも腰の強い円相場であった。ユーロ円も9月高値の103円台の後半が目標であったが、これもフィリー指数の出た段階でチョロっと104円台をみたことで、達成はした。
昨日は早起きして、ニューヨーククローズ後のハイテク関連の決算発表を見ようと思っていたのだが、グーグルだけは夜中の1時半ごろに早めに出てしまっていたようだ。何かの手違いだろうとは思うが、それでマーケットは多少なりとも混乱したようである。米国株は今年の最高値まであと一歩というところまで接近していたのに、それで失速してしまった。
確かに決算内容も事前の予想に届かず悪いものであったが、妙な時間に出てきたことで、これを信じて行動を起こしてもいいのかという疑念もあったのだろう。結果的には米国株は今週に入っての4連騰にはならず。
それでリスク許容度も減退していたところで、短期筋からのユーロ売りが出てきたので、ユーロドルは一気に1.30台のミドルまで後退。株価やユーロドルなどが戻し高値を攻めていただけに、失敗したのがポジションのシコリを残した形となっている。
今晩は欧州首脳会議の2日目。そこから突拍子もないことが出てこないだろうとは思われるが、いちおうの注目は集めている。ギリシャの財政再建の期限を2年延長することや、銀行同盟の2013年スタートのことなどは織り込み済みだ。ドル円がたくさんのオファーにも関わらず、79円台に踏みとどまっているので、ロング勢はどこかで一気に利食い売りに持っていきたいところ。
そこで米国株の動向が鍵を握ることになりそうだ。昨日、久しぶりに陰線で終わった米国株だが、これがニューヨーク序盤で利食いが急がれる展開となると、マーケットは全体的にリスク回避が急がれることになりそうだ。それだけ高値警戒感が強い。要注意である。
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