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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ユーロはアジア時間に高値更新!
ユーロドル1.31台キープなるか

2012年12月05日(水)17:24公開 (2012年12月05日(水)17:24更新)
持田有紀子

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 昨日の欧州時間の始まりでは、久しぶりに高いレベルをやっているユーロドルの動きに注目が集まった。アジア時間は1.3045を底値にして止められた。これは前日のニューヨーク市場で高値をやった後のディップでもあった。ちょっと短期的なサポートを形成している。その一方で高値サイドは1.3075を目指すのは言うまでもない。緊張を強いられるレベルでもあるので、値動きもジワジワとしか動かなくて、かなりの神経戦を迫られている感じだ。私もこのレンジの中でユーロドルの売り買いを繰り返した。

 欧州時間の序盤ですでにユーロドルは前日の高値を越えることもあって、1.3076や1.3082まで上がってしまう局面もあった。言うまでもなく高値近辺で逆張りしている私は、そのユーロショートをはみ出したところで買い戻させられている。さすがに2回も買い戻しさせられると、もうショートで入ろうとは思わない。

 ここから大きく上がるとは私には思えないのだが、とりあえずレンジの端っこでショートにするのは踏みとどまることにした。損切りラインは近いところに設定できたので、まだ体力は残っている。もうひと勝負したいところ。経済イベントが少ないので、またアメリカの財政問題に振らされることになりそう。

 基本的に欧州時間でユーロが強ぶくんだのは、やはりギリシャが国債の買い戻し案に応じるなど、信用不安がかなり小さくなってきたことの現れでもあろう。ユーロドルはスピードこそ遅いが、ついに1.31台にタッチ。1.31台というのはドラギ総裁が「何でもやる」と発言して、ユーロドルが今年の最安値である1.20台からのマックス戻しである。なおさら重要な節目に差し掛かっているはずだ。

 欧州時間では株高もありリスクオンの状態が続いたが、やはり想像した通り、米国市場では財政問題に関する発言がいろいろと出てきた。見えてきたのは依然としてオバマ政権と議会のほうでは妥協を図るにはまだ程遠いようだということ。ニューヨーク時間では反対のリスク状況となったわけだ。しかし米国株は安いには安いのだが、変動値幅は小さくて、大きくどちらかに振れるということはなかった。ドルの全面安という形で進行したので、ドル円も81円台に押し込まれ、ユーロドルは1.3100をはさんでの展開が続いた。

 昨日のユーロドルの高値は1.3110までだったが、それを今日の東京市場で上抜いてきた。東京オープン直後だったので、ストップハンティングのような仕掛け的なユーロ買いも出ていたのだろう。

 しかしランチタイム近くになって中国株が急上昇。それにともなって本格的なリスクテークの様相を呈してきた。中国では民間調査の景況感が発表されることになっていたので、きっとそれが良かったのかもしれない。そう思って私は円売りで臨もうと考えた。ユーロドルは事実上、1.3110近辺でキャップされているようにも見えたので、ドル円ストレートでロングにしてみることにした。すでに82円台まで戻しているが仕方がない。82.09で買っていった。82円ちょうどを割り込んだら投げ売りするようなイメージ。

 ちょうどランチタイムにさしかかるころだ。ようやく日本株も反応してきて、日経先物は昨日の高値である9460円を越えてきた。ドル円も82.20レベルまで上がってきた。いかにも値幅が小さい。あんまりにも上がりにくそうにしているので、私は82.26でオファーをした。勢いに乗って買っているだけなので、本格的な売りものとかが出てきたらすぐにでも押しつぶされてしまいそうだ。

 なんとか売ることはできたが、ドル円は82.34まで。日経先物が先週の高値である9540円の手前である9530円まで急上昇したのに比べると、いかにも上昇幅が足りない感じがした。まあ、先週までもさんざん高値を攻め続けたので、コストの高いロングのシコリによる逃げのオファーもたくさん存在しているのだろう。

 今夜はADP指数やISMの非製造業など、相場を動かしそうな指標がある。すでにリスクテークの勢いは衰えてきており、株価も鎮静化しているが、ユーロドルの1.31台がキープできるかどうかに注目したい。ジンクスとしては、東京市場でつけたユーロドルのはみ出した高値や安値は、必ずと言ってよいほど、海外市場で反対方向を攻めることになる。この通りだと今晩は大きくユーロ売りの相場となるはずなのだが。


日本時間 17時20分
 


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