さて昨日のアジア時間でのドル円は、午前中は安値攻めをして、そして午後になって96円台に戻してくるという切り返しの状況だった。むろん欧州序盤ではドル円は高かった。ドル高は前日の海外市場で進んだものだ。ユーロドルも1.29台の中盤まで落ちてきており、1.37台までやった後のマックスの安値をトライしようとしていた。
そんなときに最近やたらと発言が目立つ浜田内閣参与が「景気の回復が見られなければ消費増税は見送ることもありうる」と発言したものだから、ナイトセッションで日経先物が急上昇となった。先週末の雇用統計の後に付けた今年の高値である12400円に急接近した。リスクオンの状態になったのは言うまでもない。
ドル円も96.50あたりまでジャンプした。ここまで来るとドル円も今年の最高値を意識せざるをえない。これまた雇用統計の発表直後の96.70である。96.70越えでは買っていくのは当然なので、ここでは買っていくのはまずい。下がるとは思っていないが、売るしかない。そう考えて96.50で売り注文を出したのだが、すぐに96.40ビローに下がってしまい、売れず…。しばらく様子を見るしかない。
次のチャンスはアメリカの経済指標だが、PPIでは動きそうもないので、失業保険のほうで少しでも良い数字が出る事を期待するしかないだろう。しかしあまりにも良かったならば96.70をも突き抜けてしまうので、私にとってはほどほどが良いのだが、まあ自分の都合でマーケットが動いてくれるわけではない。96.70を重要なレジスタンスとみなして、機械的に対処するしかない。
一連の指標の発表で、ドル円は96.50で売れた。そしてドル円の戻りは96.60に届かずで、ロスカットには至らなかったものの、下がるといっても96.40あたりがせいぜい。やはり連日で今年の最高値を更新している米国株が、続伸すると思ってのリスクテークのポジショニングが強いのであろう。ドル円やユーロ円は思ったほども下がらない。
昨日は妙に早い時間に寝てしまったので、夜中の1時過ぎに目を覚ました。私のストップ注文は点いていなかった。そしてドル円が96円台の前半まで下がっていた。何か出たのかもしれないが、とりあえずここは欧州序盤のレベルでもあるし、カバーベースのビッドも多そうなところだ。私は96.09で買い戻したが、その後もドル円の重さは変わらず。ついには95.70あたりまで突っ込んだ。
12420円まで上げていた日経先物も、12260円まで落ちてきた。米国株は今年の最高値をやってはいるのだが、あまりにも値幅が小さいので株価の変化率でもって参考にすることができない。ドルが下がっているのはドル円だけではなく、ユーロドルも1.30台にまで戻していた。
朝まで為替相場につきあったが、ドル円は最終的に96円台にまで戻しきった。やはりそこからは強烈な押し目買い意欲が感じとれる。その切り返しの様相をそのまま引きずって今日のアジア時間に入った。今日は午前中の参院での同意人事が焦点になっていた。あっという間の採決だったが、了承された瞬間にはドル円は96.25くらいまで上がりはしたものの、その後は96.00あたりで鈍い動きが続いている。
今晩はたくさん経済指標が出てくるが、それぞれ是々非々で相応するしかない。高値圏を維持している米国株なのだが、値動きが鈍いので、大きくスリップでもしない限りは為替相場での、とくに円相場での材料にはなりにくいだろう。私としてはエンパイア指数やミシガン大学といったセンチメント指数に注目したい。スタンスとしては同じであり、96.70を越えるまでは売り場探し。
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