金曜日のアジア時間では円債の急落でマーケットがパニックに陥った。果たして日銀の金融政策は正しいのか。それに疑問符を打った格好となったので、いっせいにリスク回避が進むこととなった。ドル円は97円台だったものが、95円台まで下落。日本株は安値引けしてしまった。
夜には雇用統計を控えており、どうせ悪いだろうというコンセンサスも出来あがりつつあったところなので、ドル円やユーロ円のロングは外しておきたいと感じていたから、よりいっそうの激しさをもって下がっていったのだろう。問題はこの下げがしばらく続く本格的なものなのか、再び見直し買いになって上昇に向かうのかである。
欧州時間では雇用統計に向けての様子見もあって、大きな変動はない。しかしドル円も96円台を回復し、ユーロドルも堅調で1.29台の中盤まで戻してきたりした。私もドル売り態勢で臨む。しかしドル円は96円台の前半で居座っており、なかなか戻り売りさせてくれない。中途半端なところでは売りたくはなく、ドル円の96.50とかを見るようであれば、そのままドル円は再度、97円台に向かうものと思われる。
雇用統計の結果は、想定された以上に悪かった。就業者数は9万人足らずの増加にとどまり、予想を大きく下回った。相場のファーストアクションではドル売りで反応。ドル円は95円台に差し込み、ユーロドルも1.30台に乗せてきた。私はドル円に興味があったので、95円台に差しかかるところを売り込もうとしたが失敗。
しかし5分も経たずに96円台に戻ってきた。失業率が7.6%に低下していたので、それにでも反応したのだろうか。外部要因を探ってみると、日経先物が200円以上も上がっており、13000円台に戻していた。市場の反応を見る限り、雇用のデータが良くないと言っても想定の範囲内だったのだろうか。こうなったら少し待って、米国株の動向も確かめてから次の一手を考えなくては。
米国株が始まると大幅安で始まった。それにツラれて日経先物も元のレベルまで下落。米国債の利回りも急低下しており、それだけ見ると完全にリスク回避なのだが、なぜかドル円だけは落ちなかった。96.50アッパーを維持しており、ついには97円台を回復。昼間につけた高値を5ポイントほど更新したが、さすがに高値警戒感もあってか、伸びに勢いがなかった。
私は前日の日銀会合での疲れもあって早々に寝てしまったが、朝にレベルを確認すると、ニューヨーク市場の午後にドル円は一段高しており、97円台の後半まで上伸して、そのまま高値圏で引けている。ユーロ円も127円近辺で終了していた。
さて週明けの市場だが、雇用統計が悪くてもドル円が怯まなかったものだから、早朝は飛んで始まった。ドル円は98円台でスタートし、98円台前半でウロウロしていたが一段高して98.80あたりまで急上昇。これは買い戻しのロスカットを巻き込んだ動きだったのだろうが、それでもその後の押しでは98円台を割り込むこともなかった。
今晩は材料がほとんどないので、ドル円の値動きだけに注目が集まることになろう。すでに距離的にも100円台なんていうのは視野に入っているのは当然で、さらなる上昇があるのかどうか。最近はニューヨークオープンのころにドル円が走り出すことが多いので、夜の21時以降からは要ウオッチである。
日本時間 16時00分
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