昨日はECBの利下げで始まった。利下げ自体は予想通りだったが、その後のドラギ総裁の会見の中でマイナス金利の可能性についても言及。それまでユーロは上昇基調に会ったのだが、それで急反落となった。ユーロ円もユーロポンドも急落だ。とくにユーロ円は128円ちょうどあたりでやっていたものが、利下げで130円の直前まで上昇していたのに、マイナス金利の言葉が出ると127円台まで急降下した。
それでもアメリカの経済指標が良いものばかりが並んだので、ニューヨーク時間を通じて為替相場はドルの全面高で進むこととなった。そして米国株も上昇して今年の最高値の近くまで上がってきて、ここ最近の下げ分をすべて取り返した格好。
さて今晩はアメリカの雇用統計である。先日のADP指数のこともあるので、今回はあまり良い結果を期待されていない。事前の予想では就業者数は14万人の増加となっているが、10万人を下回らなければそれで良しとしたいところ。
さすがにそれを下回ってくるようだとマーケットは急激なリスク回避に向かわざるをえないだろう。それだけ米国株などは歴史的にももっとも高いところにいるわけで、FOMCが終わった直後でもあるので、高い値段で持っている理由が薄弱となるからだ。
だが昨日の失業保険が良かったかために、今日の数字が良いのではないかという観測もあるようだ。ただし集計期間がずれているので今回の雇用統計には反映されない。昨日の失業保険で進んだリスクテークの分がはげ落ちる可能性が高いと見ている。ドル円は97円台の中盤を下回ってくるだろうということだ。ペイロールが良ければ、それこそサプライズである。
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