昨日の欧州序盤では、ドル円は99円台の後半で、ユーロドルは1.34台の中盤で始まった。すでにアジア時間の早朝にイエレン氏の公聴会でのスピーチ原稿が公表されてしまっているので、内容自体が想定通りだったこともあって、マーケットには一種の安心感が広がっており、ややリスクテークの方向に傾いていた。日本株も上昇。ドル円やユーロ円では円売りの勢いが強まりつつあった。
重要なイベントであったバーナンキ議長の発言も終わり、イエレン副議長の話す内容もわかったことで、後はテクニカル的に注目されるのはどこかである。ドル円は100円ちょうどという節目であるのは間違いなく、また米国株では海外市場で再び歴史的な高値を更新するかどうかということ。そして日本株で見ても、日経先物の15000円は重要な節目だ。
昼間の高値は14990円まで。これは5月にアベノミクス崩れがあった後の最大の戻し高値でもあり、7月の高値である。ここをアジア時間にブレークできなかったのは力不足だったからかもしれないが、これがクリアに抜けてくればリスクテークにもいっそうの弾みがつき、ドル円やユーロ円のさらなる上昇に寄与するものと考えられる。
ニューヨーク時間が近づいてきても、一向にドル円がゆるむ気配はなかった。99.90とか買うのは嫌だから、100円台に乗せてから買おうと構えているのだが、欧州序盤でいっぺん100円台にタッチした後は、なかなか100円台乗せを嫌ってでもいるかのような動きだった。しかしナイトセッションで日経先物がついに15000円の大台に乗せてきた。これで新しいステージに入ったのかとも思われる。ちょうどドル円が100円に乗せてくるところでもあったので、私も追随して買っていった。
いよいよイエレン氏の話す時間が来た。ドル円は下がってくる。99.90あたりでウロウロ。うーん、零時からだというのに、内容は何も伝わってこない。前座の話でも続いているのだろうか。やはり予想通りということで一気にポジションの解消に向かってしまうのだろうか。そう思って見ていると、ドル円はますます重く見える。ぜんぜん上がらないので、何をしないでおくわけにもいかず、とりあえず99.88で撤退することにした。それほど株価にもドル円にも高値警戒感が強いのだろう。
やっと出てきた内容も、やはりすでに公表されたドラフトに従ったものだった。雇用は悪いとし、金融政策の支援は必要で、資産バブルの兆候はないとしたもの。それでも現行の金融緩和をいつまでも続けてはいられないという認識も示した。この間、ドル円は下がりはしなかったものの、100円ちょうどをはさんだ小動き。まあ、朝になって株価が高かったら、そこからドル円かユーロ円を買っていこう。そう考えて寝た。
100円ちょうど近辺でニューヨーククローズを迎えたが、早朝から本邦勢による円売りが出てきた。私ももう一度、ドル円のロングで参入。少なくとも仲値決めまでは持っているつもりだった。そして昨夜の高値は100.14までだったが、それもあっさりと越えてきた。100.30あたりまでは上がったものの、そのあたりで止まっている。新しいゾーンをやっているから、ものすごく上がったように見えるけど、値幅は実に小さい。私も昨日の損失を埋めることができただけだ。
アジア時間の終盤には100円を割れて99円台まで後退。欧州時間に入ってからは100円台前半となっているが、やはり値幅は小さい。今晩はエンパイア指数くらいしか注目材料がない。それよりも米国株の高値追いが要ウオッチとなる。このまま金融的な側面からリスクテークが続くのかどうかである。イエレン氏の発言内容はドル安要因のなか、株高だけがドル円でのドル高の支えなので、注意しておきたい。
日本時間 16時50分
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