昨日の欧州序盤では、ドル円は104円台を割り込んだ水準で始まった。これは前日の結果をうけて大いに株高が進んだあと、アジア時間では高値寄りの利食い先行で終わったからだ。つまりアジア株は日本株もそうだが、大陰線を形成して終了。それゆえのリスク回避のフローが出たということである。しかしリスク回避と言っても積極的なものではない。利食い売りといった程度で、リスク資産は値崩れをしていない。
当然、ドル円も押しも浅いだろうと想像がつく。かといってドル円をここから買っていくほどの、上値の伸びを考えられるかというと、そうではない。とても104.60とかになっている姿を思い浮かべることができないので、ドル円でドルロングにするのは容易ではない。だからユーロドルの売り場探しに専念することになる。
欧州時間入りして、金価格が急落した。瞬間的にも1200ドルの大台を割り込んだ。これは5月にバーナンキ議長が「緩和縮小もありうる」といってマーケットが過度に反応して以来のレベルである。コモディティの市場は金利の上昇に弱いという性質をもつ。だから中央銀行もインフレ対策の処方箋として利上げをするのだが、ともかくも金が崩れ始めたということは、これで市場全体に今回の緩和縮小、すなわちタイトニングは十分に浸透したということだろう。
ウワサによると欧州系の一部のファンドが、金の投げ売りを始めたようでもある。レベル的にも1200ドル割れは売りの需要を呼び込みそうなところだ。そうしたテクニカルの要請もあって、持っていられなくなったのだろう。そうした金価格の下落によって、ドル金利上昇のシナリオを描きやすくなった。
そこで私はさっそくユーロドルを売り込んでいった。結局、アジア時間では1.37台まで完全に戻し切ることはなかったので、上値の重さを確認した後だという安心感もある。ユーロドルを1.3684でショートにしていった。1.3705で買い戻しのストップ注文だけ置いておく。
ドル円は104円台に戻してきて、なかなか下がらない。ユーロドルも下がってはきているのだが、10-20ポイントだけ。下げに勢いはまったくない。アメリカの経済指標が出てきたが、総じて悪いものが並んだ。失業保険はたいへん悪かったが、最近はブレが大きいのであまり当てにされていないようだ。数字が出た後のドル売りにはかなり懐疑的な動きだったからだ。米国株もちょっとは下げたが、下げも限定的だった。
そして次の指標の方が大事だった。センチメント系の指標と住宅関連は、ここ1カ月ほどは良いものが続いている。これでドル高が進めば、私としてはユーロドルを売り増ししたいし、1.35台に突入などを見たいものである。しかし結果は悪かった。フィリー指数は予想を下回ったし、中古住宅も良くはなかった。ドル安が一気に進むかと思ったが、運よくあまり反応していない。私はとりあえず1.3761で買い戻して、寝ることにした。
そのユーロドルも今日になって、昨日の安値を下回ってきた。昨日のニューヨーク時間以降は大きな戻しがまったくない。ドル円も少し遅れて、昨日のドル高値を越えてきたりしている。まだまだドル買いでついていくのが得策なのだろう。私もどこかでドルを買わねば~。
日本時間 15時20分
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