昨日はFOMCであった。100億ドルの緩和縮小が予想されていた。すでにそのタイトニングの大部分を織り込んでのドル円101円台なのだから、格別なことがない限り、ドル高にもドル安にもならないものと思われた。ただイエレン議長にとっては初めての議長としてのFOMCだということで、終わった後の会見も含めて多少の注目を集めていた。
私はFOMCでは動かないと考えていたので、あまり積極的にはポジションを作ってリスクを取りたくはなかった。ましてや様子見の続く欧州時間では、ポジションを持ったらそれだけで疲れてしまうだろう。私は欧州時間を捨ててかかって、ノーサプライズだろうと思いながらも夜中のFOMCを見ることにした。
そしてFOMCの直前ではドル円が101.70あたりで、日中の最高値圏で張り付いていた。ユーロドルもこのところずっと下げ渋っているが、1.39台を保っている。いつ大台が上にズレてもおかしくない状況だった。FOMCでは政策金利に変更はなし。緩和縮小も100億ドル規模で決定された。ここまでは予想通り。
それなのにドル円が急激に102円台へジャンプアップ。やはりテイパリング、すなわち金融引き締めのほうが重大視されているのだろうか?ユーロドルも50ポイントほど急落している。完全なドル高だ。あんまり動かないだろうと思っていた私にとっては、意表をついた値動きだ。
米国株を見ると急落している。うーん、これはただの緩和縮小ではなさそうだ。何が出たのだろう。別のフレッシュな材料が出ているはずだ。もちろん理由を探りにいろいろなニュースソースを漁りにいきたいが、そんなことをしているうちに相場のほうが先に走ってしまう。先にドル買いをしておこうと思った。
ドル円の102円台を買って行くのはいかにも買い遅れ感がいなめないので、ユーロドルを売っていくことにした。すぐに売ったつもりだったが1.3381でしか売れなかった。とりあえず1.3900で買い戻しのストップ注文だけ置いて、そして原因究明に取りかかる。
声明文でも想定の範囲内のことしか出ていなかったが、別に出た金利予測の中で、利上げの時期が早まるだろうとも取れる結果が載っていた。だから米ドルの金利は短期も長期も上昇に向かっているのだろう。そしてこれがドル高を導いたのだろう。ともかくも後はマーケットの値動きとの勝負である。
ユーロドルは1.39台には戻さなかった。私の暫定的なストップロスは回避されて、そのまま一段安へ。言うまでもなくドル円も高い。私もユーロドルの買いストップをトレイリング的に少しずつ下げていった。つまりそのときどきの最安値のポイントよりも15ポイントアゲインストでポジションをクローズしてしまうというもの。
ユーロドルは1.3845まで下がった後のリトレースの過程で、私のストップ注文はついてしまったので相場の端から端までは取れなかったが、また売り込んでいくだけの余力もできたことで成功だったと言える。
金利が上昇したのだから、米国株も下落した。それでリスクオフかと思えば、ドル円は102円台。ドルの魅力が増したという力のほうが強かったようだ。そのため日経先物はニューヨーク時間ではむしろ上がってしまっている。米国株の動きを無視した日本株の動きは正しいのかどうか、それを試すのが今日のアジア時間であった。
やはり東京市場では日本株は重く始まり、午後には一段安を喫した。ドル円が102円だからと言って日本株を買ってスタートした向きの投げ売りも巻き込んでいるようだ。それにしたがって私もドル円をスモールでショートに振ってみた。102.40だ。とりあえずポジションがスモールであることもあるし、昨日の高値である102.67を越えたらストップアウトするという軽い感じで構えている。
日本時間 15時20分
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