昨日の欧州序盤では、ドル円は102.30あたり、ユーロドルは1.38台の後半であった。ドル円はいつ見ても同じレートで取引されている。前日にGDPが悪かったことで、ややドル売りの圧力が強まっているのも事実だが、これだけレンジ相場に収まっているのだから、ドル円の102円台の前半は買ってもいいものだと判断する。
あとはもうちょっとの押し目待ちである。ドルの側面から考えると、ユーロドルも1.39台に乗せたりせずに、このあたりで反転するのを見極めたいところ。ただ欧州時間ではポンドが強ぶくんだ。ポンドドルはついに1.69台に乗せてきる。これではあまりにユーロドルも下がりそうもない。
アメリカの経済指標はマチマチだった。失業保険は予想よりも悪くて、ISMの製造業は予想よりも良かった。マーケットは微妙に反応するものの、さすがに翌日に雇用統計を控えているので、ポジションを傾けたくないのだろう。これ以降はニューヨーク時間では、ドル円もユーロドルも10ポイントしか動かなかった。
さて今晩の雇用統計。予想がかなり良いものがコンセンサスとなっている。予想では就業者数は21万から22万人の増加。そして失業率も6.6%となっている。これだけ良いものを想定してしまうと、その反動のほうが恐ろしい。失業率が6.7%とでも出ようものならば、一気にマーケットでリスク回避が起こりそうだ。
そして昨日の米国債は、ここ数カ月ぶりの低い利回り水準まで達しているのが気にかかる。つまりそれだけ雇用環境のドラスティックな改善を見込んでいないということだ。私としては、数字が出てから追いかけても間に合わないので、直前のレベルから15ポイントほど下のレベルで、ドル売りのストップ注文を置いておこうと考えている。
ドルの下落に賭けるのだ。ドル円とユーロドルのどちらにするかは、欧州序盤から発表直前の状況を見てからだ。でも面白いのはユーロドルのほうだろう。ポンドドルもユーロドルも一気に今年の高値を抜けてくるようであれば、フレッシュゾーンに向けて加速する可能性も高い。こちらも注目していたい。
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