下げトレンドに弾みがかりそうになったユーロドルだが、いったんは調整を強いられることになった。ロシアがドル資金の取り崩しを企んでいるという報道のためだ。為替相場ではドル売り圧力が高まって、ユーロドルの下げ一辺倒の相場の流れはいったん停止。それでも1.37台の前半にはとどまっており、その後の動向が気になるところ。
金曜日の欧州序盤ではユーロドルは1.37台の前半でスタート。やはりユーロ売りが優勢の展開であることには間違いない。メクリ上げられた後の売り直しには勇気が要る。失敗した後だけに、下げていっても逃れるためのビッドが出てくるのは確実で、それが相場の行く手を遮ることになるのは必至だ。
ドル円もユーロドルもちょっと動きにくいレベルで推移していたが、19時過ぎからユーロ円が落ち始めた。ドルストレートに注目が集まっていただけに、ちょっと意外な展開だった。ユーロ円は138円台に突入してきたのは、フレッシュゾーンでもあるのでストップロスが誘発されもしたのだろう。ユーロ円の下げる過程で、ドル円が下落。
3月以降にサポートされているドル円の101円台の前半、101.30レベルを試しにいった。前日の安値は101.33で、これは5月安値でもある。4月安値は101.32で、3月安値は101.21。なんとか101.20を割りこんでみてほしいものだ。そうなるとドル円の下げにも弾みがつきそうだ。
しかしドル円は踏みとどまった。アメリカの経済指標で住宅着工件数がたいへん良かったのも、ドルをサポートした。といってもドル円の上げは20ポイントほどだけで、本格的な上昇基調に変転したわけではない。その後はニューヨーク勢が参入してきても、ほとんど動かず。
ドル円もユーロドルも20ポイントレンジの相場展開となった。米国株もダイナミックな動きはなく、終了間際に多少の買いを集めたようであるが、一日を通じて狭いレンジであったことに変わりはない。
さて今夜は何も経済イベントがない。しかるに株価をはじめとするリスクのありようがマーケットを主導する事になりそうだ。本格的な動きはニューヨークオープンからか。ユーロドルはちょっともたついているが、やはり下向きであるトレンドには変わりがないだろう。ユーロの基本は戻り売り。ドル円は下値ブレークで突っ込み売りというスタンスで見ている。
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