金曜日は雇用統計の結果を受けてのマーケットになるはずだった。つまりたいへん良かった雇用統計の内容をうけて、その消化具合を試しにいくということだ。このまま長期金利の上昇は許されるのか。ドル高に向かっているが、それはついていってもいいものなのか。
そして米国株は歴史的な最高値を更新してきて、ますます高値追いの状態に追い込まれているが、これは本物なのか、それとも一時的な短期筋の買い戻しによるものなのか。だがあいにくアメリカが休みなので、マーケットには動意がなく、参加者も少ない。したがって私も参入する気になれない。
欧州序盤ではドル円は102円ちょうどくらい。雇用統計の直後に102.25あたりまで高値を付けて、その後は徐々に値を切り下げている段階だ。ユーロドルもやや重いので、ユーロ円が重く見える。しかし欧州の株価もそれほども下がっていないし、グローベックスでの米国株も下げていない。とてもリスク回避になっているわけではない。まあ単なるポジション調整の領域なのだろう。
今日のアジア時間でもマーケットは動かない。しいて言えば、ややリスク回避の方向で動いていると言うべきか。それでもポジション調整の域を出ない。ドル高のバイアスがかかっているはずであるが、肝心の米ドル金利が、短期も長期も上がっていかない。雇用統計の発表直後に金利高をやってしまったという感じで、ちょっと金利が上がりにくい状況になっている。
ドル円も東京市場の仲値決めに向けて102.20近くまで買われたものの、その後は押され気味。肝心の米国市場が雇用統計の結果を、まだちゃんと消化しているとはいえないので、連休明けのニューヨーク勢の動きを確かめたいところだ。
今週は海外でのイベントが少ない週にあたる。経済指標も注目すべきものが少ないうえに、政治イベントも詰まっていない。相対的に地政学的なリスクの増減がマーケットに影響を与えることが大きくなりそうだ。中東ではパレスチナでの緊張まで高まっている。また米国株が歴史的な最高値に位置しているのも、それ自体が材料になりそうだ。いよいよ米企業決算も始まるシーズンを迎える。
日本時間 15時20分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)